「プロポーズが成功し、あとは入籍するだけ!」という幸せいっぱいな一方で、次のような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
- 「入籍までにどんな準備をすればいいの?」
- 「入籍までの期間を短くしたいけど、可能なの?」
この記事では、プロポーズから入籍までに踏むべき流れや、入籍までにかかる期間についてご紹介します。各ステップにおいて押さえるべきポイントも紹介しています。
希望している入籍日までの期間が短い方も、入籍日を決めていない方も、スムーズに入籍まで事を運べますよ。コロナ禍や結婚式をしないケースについても解説していますので、参考にしてくださいね。
プロポーズから入籍までの流れは5ステップ
プロポーズが成功したら、「次は婚姻届を提出する」というイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。しかし、実際は婚姻届を提出する前に行うべきことがいくつかあります。そこで、婚姻届を出す前にすべきことをご紹介します。
ステップ1.親への挨拶
結婚をすると2人は家族となります。よって、お互いの親、家族への挨拶が必要です。付き合っている時点から、相手の親との面識がある場合でも、きちんと挨拶するようにしましょう。
挨拶は、女性の実家から先に伺うのが一般的です。婿養子の場合は逆に男性の実家から先に訪れましょう。
服装・身だしなみのポイント
結婚を認めてもらうための挨拶の場なので、いい印象を持ってもらうことが大切です。そのため、清潔感のある服装となるようにしましょう。以下のスタイルを参考にしてください。
- 白やベージュをはじめとしたパステルカラーのワンピースやブラウスとスカート、もしくはキレイめのパンツをあわせる
- スカートの場合は、ひざが隠れるくらいの丈を選ぶ
- 季節を問わず、ストッキングを履く
- つま先が開いておらず、少しヒールのあるパンプスを履く
- 袖の長さは半袖か長袖。ノースリーブや半袖を選んだ場合は、カーディガンを羽織る
- ショートでもロングでも、顔周りがスッキリするようなヘアスタイルに整える
- 明るすぎない髪色にし、根本が黒くなっている場合は染め直す
- 派手なメイクは避け、ナチュラルメイクにする
- ネイルをする場合もベージュやピンクなど、派手じゃない色を選ぶ
- グレーやネイビーなど派手すぎないスーツを着る
- しわや汚れがないか事前に確認する
- 革靴はあらかじめ磨いておき、靴下にも穴がないかチェックする
- 長髪や明るい茶髪、金髪は避け、短髪で暗めの色に整える
- 寝癖などがないようにセットし、ヒゲも剃る
ここで挙げたポイントは必ず守らなければならないわけではありませんが、相手のご両親に好印象を与えるためにぜひ取り入れていただきたいと思います。
続いて、当日の訪問についてです。
訪問する時間のポイント
親への挨拶は自宅に伺うケースが一般的です。訪問する時間は、約束をした時間の1〜2分前か時間ぴったりがベストです。両親は2人を迎えるための準備をしてくれています。よって、遅刻厳禁なのはもちろんですが、早すぎると両親を慌てさせてしまう可能性があるためです。
「親への挨拶の基本を知りたい!」という方は、別記事の結婚挨拶の流れとマナーガイド!義理の両親に好印象を与える言葉づかいや振る舞いをシーン別に解説もぜひご覧ください。
ステップ2.婚約指輪の購入
購入は任意ですが、婚約記念品として婚約指輪を購入するカップルが多いです。男性から女性に婚約指輪を贈るだけでなく、女性からも腕時計やスーツを婚約記念品としてお返しする場合もあります。また、結婚指輪も並行して検討しておくと良いでしょう。
どんな指輪を選ぶかにもよりますが、婚約指輪も結婚指輪もサイズ調整や刻印などが必要な場合、手元に届くまでに1〜3週間ほど、フルオーダーの場合は2〜3ヶ月程度時間がかかります。
結婚指輪は結婚式までに手元にあれば問題ありませんが、結婚式前は準備で忙しくなるため、早めに検討を進めておきましょう。また、お店や選ぶ指輪によっては、婚約指輪と結婚指輪の3本セットでお得になる場合もあるため、3本セットで購入するのもおすすめです。
ステップ3.両家の顔合わせ・結納
お互いの家族を紹介するために、顔合わせや結納を行いましょう。結納とは、結婚する約束を両家の間で確認し、正式に婚約をする儀式のことです。「結納金」や「結納品」などを取り交わします。
最近では結納よりも、両家の親睦を深めることを目的に、顔合わせの食事会を行う方が一般的になっています。親への挨拶と同様に失礼のないように振る舞いましょう。それに加えて、両家の関係が親密なものになるように、会を進行していく必要があります。
顔合わせについてもっと詳しく知りたい方は、顔合わせの流れとマナーをカンペキ理解!手土産や服装、席順の注意点を参考にしてみてくださいね。
ステップ4.入籍日の決定
覚えやすい日や誕生日、2人の記念日などを入籍日、つまり婚姻届を提出する日にしているカップルが多いです。また、縁起のいい日に婚姻届を提出したいと考える場合は、六曜(六輝)が「大安」や「友引」の日を入籍日としたり、「一粒万倍日」や「天赦日」に提出したりする方もいます。
六曜(ろくよう/りくよう)とは、毎日の吉凶(縁起の良し悪し)を占う考え方のことです。六輝(ろっき)とも言います。仏教をはじめとする宗教とは関係がなく、「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の6つの曜があり、それぞれの曜に意味があります。
縁起の良し悪しの基準となるため、ビジネスシーンや冠婚葬祭の儀において重要視されることが多い指標です。
両親が六曜を気にする場合もあるため、結納や顔合わせの際に入籍日を相談しておくと、なお良いです。相談する際は、「この日に決めました!」と伝えるのではなく、「この日にしようと考えているのですが…」と相談ベースで伝えると角が立ちません。
また、もし希望の入籍日が土日や祝日の場合でも、時間外窓口などで対応してもらえますので、安心してください。いずれにせよ2人が夫婦となる日のことですから、新郎新婦どちらか片方の意見で決めるのではなく、2人で話し合って決めましょう。
ステップ5.婚姻届を提出
無事に入籍日、つまり婚姻届を提出する日が決まったら、あとは実際に婚姻届を提出するだけです。
続いては婚姻届の提出手順について解説します。くれぐれも準備不足や不備によって、婚姻届が受理されなかったということがないように、しっかりと確認しておいてくださいね。
1.婚姻届を手に入れる
婚姻届を手に入れる方法は、大きく以下の4つです。
- 役所でもらう
- 市区町村のホームページからダウンロードする
- 婚姻届が付録になっている結婚情報誌を購入する
- インターネット上で無料、もしくは有料で配布されているものをダウンロードする
最近は、有名キャラクターがモチーフとなっていたり、各自治体を表す写真やイラストが入った「デザイン婚姻届」が人気です。デザイン婚姻届が欲しい場合は、市区町村のホームページやインターネット上で配布されているもの、結婚情報誌の付録などを利用しましょう。
インターネット上から自分で印刷する際は、必ずA3サイズで印刷してください。それ以外のサイズだと受理されません。また、書き損じた場合を考え、何枚か用意しておくことをおすすめします。
別記事のおしゃれなデザインの婚姻届が無料でダウンロードできるオススメサイト20選!もぜひ参考にご覧ください。
2.戸籍謄本などの必要書類を集める
自分の本籍地とは異なる市区町村の役所で婚姻届を提出する場合は、戸籍謄本も必要です。
戸籍謄本は役所・出張所などで発行してもらえます。市区町村によっては、マイナンバーカードを使って、コンビニで出力できる場合もあります。発行手数料として450円かかるため、お金も用意しておきましょう。
本籍地まで直接取りに行けない場合は、郵送やインターネットでも発行申請を行えます。遠方だと、戸籍謄本の発行までに1~2週間ほど時間がかかるケースもあるため、早めに手配しましょう。なお、本籍のある役所に婚姻届を提出する際は、戸籍謄本を用意する必要はありません。
3.婚姻届に記入する
婚姻届を記入していくと、記入の仕方がわからない欄や、意図せず間違えて記入してしまっていたというケースが出てきます。特に、以下の5つは間違えやすいため、要注意です。
- 名字は旧姓で記入する
- 名前の漢字は戸籍謄本と同じ表記にする
- 住所は住民登録している場所を記入する
- 父母の氏名欄は離婚している場合及び死亡している場合も記入する
- 本籍地や筆頭者、世帯主を間違えないように記入する
2021年9月のハンコ廃止の法改正に伴い、婚姻届への押印は任意となりました。よって、押印せずとも婚姻届の提出が可能です。(参考:婚姻届に印鑑は不要!2021年のハンコ廃止の法改正の影響とは?)
また、婚姻届の記入は新郎新婦の2人だけでは完成せず、証人に記入してもらう必要があります。婚姻届の証人は、成人していて2人の婚姻を認める人であることが条件です。
よって、親や兄弟など血の繋がりがある人だけでなく、2人の恋のキューピッドとなった友人や知人にお願いしてもかまいません。
証人をお願いする2人は、夫・妻の側からそれぞれ1人ずつ依頼しても、夫か妻のどちらか側だけに2人分の証人をお願いするのでもいいです。親に証人をお願いするカップルが多く、組み合わせとしては「新郎の父」と「新婦の父」に頼むのがよくあるケースです。
もっと詳しく婚姻届の書き方を知りたい方は【見本&記入例】婚姻届の書き方マニュアル!入籍の必要書類と流れを解説も併せてチェックしてください。
4.婚姻届を役所に提出する
婚姻届は日本全国どこの役所でも提出できます。本籍地や今住んでいる地域に限らず、思い出の場所や旅先での提出も可能です。また、提出するタイミングも一部を除き、24時間365日いつでも受け付けてもらえ、土日や祝日、夜間は、時間外窓口での対応となります。
提出の際は、本人確認書類と旧姓の印鑑を持っていきましょう。婚姻届には押印が不要となりましたが、不備があった場合には訂正印が求められる場合もあります。よって、念のため印鑑も持っていくと安心です。
提出時間や注意点については土日祝や時間外でも出せる!婚姻届の提出マニュアルでさらに詳しく解説しています。
入籍までにかかる期間はどのくらい?
プロポーズから入籍までの期間は6ヶ月〜1年程度が一般的です。3ヶ月以内に入籍するケースもあり、中には1ヶ月で入籍をしたというカップルもいます。
入籍までの期間が長ければいいというわけではありませんが、「親への挨拶」や「顔合わせ」など、新郎新婦以外のスケジュール調整が必要なことも踏まえると、6ヶ月程度の期間があったほうが余裕を持って準備できますね。
一方で、「少しでも早く入籍したい!」と思われる方もいらっしゃるでしょう。そこで、プロポーズから1ヶ月で入籍まで行えるのか、どういったケースが多いのかをご紹介します。
プロポーズから入籍まで1ヶ月は可能?どんなケース?
プロポーズから入籍まで、1ヶ月以内で準備を進めたカップルもいらっしゃいます。入籍までの期間が短くなるケースは以下の2つが多いです。
入籍日や入籍する年齢にこだわりがある場合
2人にとっての記念日やどちらかの誕生日など、「絶対この日に入籍したい!」という希望があるカップルも多いです。また、「20代のうちに結婚したい」など入籍する年齢に希望がある場合、誕生日以前に入籍する必要があります。
入籍日や年齢についての希望を叶えるために、婚約期間の長さは気にせず入籍する場合もあります。
授かり婚の場合
妊娠に伴い結婚する場合、なるべく早い時期に入籍する傾向にあります。
理由としては、「母子手帳を新姓で手続きするため」です。
それだけでなく、妊娠すると体調や体型が変わっていくため、結婚式も早めに実施するカップルが多いです。それに伴い、入籍までの期間も短くなるのでしょう。
このように、手続きの面でも、挙式の面でも早めに入籍する必要があるため、入籍までの期間が短くなります。
結婚式をしない場合や、コロナ禍での入籍までの流れは?
結婚式をしない場合もコロナ禍でも、入籍までに必要なステップは次の5つです。
- 親への挨拶
- 婚約指輪の購入
- 両家の顔合わせ・結納
- 入籍日の決定
- 婚姻届を提出
ただ、対面で行う「親への挨拶」や「両家の顔合わせ・結納」については、両親の意向や状況に応じて対応しましょう。実際、緊急事態宣言の発出に伴い、「遠方に住む親への挨拶を行えない」「顔合わせや結婚式を延期せざるをえなかった」というケースがあります。
また、緊急事態宣言が出ていない場合でも、両親や自身の体調などによっては、県をまたぐ移動などを行なっていいものか悩む場合もありますよね。その場合は、両親の意向を伺い、決めるのがおすすめです。
結婚は人生において大きな節目であるため、会ったうえで話を進めて欲しいと思われる方もいらっしゃいます。とはいえ、少しでも体調が芳しくないときは控えるなど、その時々の状況に合わせて臨機応変に対応できるといいですね。
もし、会うことにこだわらないならオンライン通話を行うなど、会わずとも人柄や誠実さが伝わる方法を探してみましょう。
結婚式をする場合は、上記と並行して、結婚式場の検討・決定、結婚式の日取りの決定、結婚式に向けての準備が必要となります。
どのような式にするかによっても変わってきますが、いずれも日常生活を送りながら並行して準備が必要です。余裕を持ったスケジュールで進めることをおすすめします。
入籍報告はいつのタイミングで行う?
結婚式をする場合は、親への挨拶から結婚式の3〜4ヶ月前、結婚式をしない場合は親への挨拶から入籍の1ヶ月前までに行いましょう。特に、職場では入籍に伴い、さまざまな手続きが必要となるため、なるべく早く報告することをおすすめします。
だからといって、先走って同僚から話すということはないようにしましょう。話が広がってしまい、上司への報告が人づてとなってしまうと、良い印象を持たれないからです。
そのため、直属の上司に最初に報告し、相談しながら「誰に」「いつ」「どのように」報告するのか指示を仰ぎましょう。また、結婚する事実だけを伝えるのではなく、「結婚することによって何か変化があるのか」も伝えるようにしましょう。
例えば、
- 結婚に伴い、引越しする
- 結婚に伴い、雇用形態を変えたい(正社員から契約社員やパートなど)
- 結婚に伴い、退職する
などです。【文例付き】会社への結婚・入籍報告を口頭やメールで伝える方法もぜひ参考にしてください。
そのほか、友人へ報告する際もSNSなどで伝えるのではなく、きちんと個別に報告する方が望ましいでしょう。ただ、グループ内で伝わる順番に差があると、確執が生まれてしまう恐れもあります。よって、同じタイミングで伝えるのがおすすめです。
「1分で振り返る」この記事のまとめ
プロポーズから入籍までは「親の挨拶」「両家の顔合わせ」をはじめとした5つのステップが必要なことをご紹介しました。中でも押さえておくべきポイントは以下の4つです。
- プロポーズから入籍までには「親の挨拶」「両家の顔合わせ」など相手の都合を考慮して進めるステップがあるため、入籍までの期間は6ヶ月〜1年と余裕を持たせるカップルが多い。
- 入籍日や入籍する年齢にこだわりがある場合や、授かり婚の場合、1ヶ月以内に入籍を行ったカップルもいる。
- コロナ禍での「親への挨拶」「両家の顔合わせ」は親の意向や状況に応じて、オンラインで行うなど臨機応変に対応する。
- 入籍報告は入籍した事実だけでなく、「それに伴い変化があるのかないのか」もセットで伝える。また、会社へ報告する際は一番に直属の上司へ話す。
入籍は2人が家族となるための大切な節目です。自分たちの希望を叶えられるよう努めるのも大切ですが、2人の関係を認めてもらえるように、周囲への配慮も忘れず進めていきましょう。