プロポーズを終えてそれぞれの親への挨拶を済ませて結婚が決まり、幸せいっぱいな中で、次に考えなければならないのが「両家の顔合わせ」です。自分たちだけでなく、両親にも関わってくるため、失礼がないようにきっちりと行いたいですよね。
そんな中、「どんな場所やお店で、顔合わせを行えばいいかわからない」「新郎新婦の地元が離れているため、どちらの地元ですべきなのかわからない」といったお悩みはありませんか?この記事では、新郎新婦お二人の地元が離れているケースも含め、「顔合わせを行うべき場所」や「お店の選び方」をご紹介します。
また、顔合わせの場所・お店についてだけでなく、顔合わせを成功させるための注意点や当日の流れについても解説しているため、顔合わせを行うにあたって知っておきたい情報が全て把握できます。顔合わせで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。
顔合わせの日時はいつがいい?
顔合わせの目的は両家の親と挨拶を行うこと。そのため、それぞれの親や兄弟など、顔合わせに参加する全員が無理なく出席できる日程に設定するのがマナーです。よって、急にスケジュールを調整してもらうことにならないように、1〜2ヶ月後を目安として、参加者全員にいくつか候補日を聞きましょう。その後、新郎新婦ふたりで日程を調整します。
もし、親が大安や仏滅などの六輝を気にするのであれば、やはりおめでたいことにふさわしい大安がおすすめです。なお、午前中なら先勝、午後なら友引がいいとも言われていますので、参考にしてくださいね。
顔合わせの場所はどうやって決める?
顔合わせの日程と並行して決めなければいけないのが、顔合わせを行う「場所」です。続いては、顔合わせの場所を決めるにあたって疑問がわきやすい以下の3つの項目について解説します。
- 顔合わせ場所は誰が決めるのか
- 新郎新婦どちらの地元で行うべきなのか
- お店を決め方のポイント
顔合わせの場所は誰が決める?
顔合わせの場所を決めるのは新郎新婦のお二人です。もちろんお互いの両親に出席してもらうため、それぞれの希望や意見も取り入れましょう。しかし、両家の意向すべてを叶えようと調整すると、なかなか話を進められない場合もあります。
よって、それぞれの親を嫌な気持ちにさせないよう最低限の気遣いやマナーは抑え、あとは、新郎新婦ふたりで意見をすり合わせて進めていくことが大切です。
顔合わせの場所は新郎新婦どちらの地元?
双方の両親に負担がかからないように両実家の中間地点で行うのが無難なパターンです。家族が遠方から泊まりがけで来てくれる場合は、駅や空港、宿泊施設から近い場所が望ましいでしょう。
しかし、中間地点というのはあくまで一例であって、各家の状況や希望によって柔軟に対応するとよいです。どちらかの実家と新郎新婦の居住地が同じエリアであればその地域で実施するケースもありますし、あるいは両家の実家とは関係なく、新郎新婦の二人の居住エリアで顔合わせを実施するケースもあります。
こうした場合は、出向く側に宿泊費や交通費の負担がかかるため、食事代は迎える側が持つようにするなどの心配りも忘れないようにしましょう。日程決めと同じく、両家の意見を踏まえながら、なるべく負担が少なくなるように考えるのが大切です。
顔合わせのお店の決め方のポイントは?
顔合わせを成功させるにあたってお店の雰囲気や、料理の美味しさなど、さまざまな点が気になることかと思います。スムーズに顔合わせを行うためには、以下の3つのポイントを抑えてお店を選びましょう。
ポイント1.個室を利用できるか
顔合わせに集中するためにも、個室のあるお店を選ぶことをおすすめします。個室でない場合、周りの声で会話が聞こえづらくなったり、自己紹介などがしづらくなったりという懸念点があります。お店の形態はホテル、レストラン、料亭などが一般的です。中には下見をかね、結婚式の会場内にあるレストランを選んで、会食後に会場見学をされた方もいます。
ポイント2.アクセスはよいか
両親が遠方から訪れる場合や、電車など公共交通機関で顔合わせ会場まで行く場合は、駅から近いお店だと便利です。もし、駅から離れたお店を利用するのなら、タクシーを手配しておくとよいでしょう。
新郎新婦ふたりのために来てもらうことになるため、細かな気配りを忘れないように心がけてください。なお、車でお店までいく場合は、駐車スペースが豊富な駐車場があるお店を選ぶと安心です。
ポイント3.コース料理があるか
顔合わせの際の料理は、着席したまま時間をかけて料理を楽しみ、じっくりと親睦が深められるコース料理がおすすめです。対して、取り分けが必要な大皿料理や鍋料理は避けましょう。みんなで食べることに抵抗がある場合も考えられるためです。また、コースを選ぶ際は、事前にアレルギーや好き嫌いについても確認し、両家の好みに合ったものを選びましょう。
なお、金額は1人1万円程度のコースが選ばれている傾向にあります。お店によっては顔合わせのためのプランがある場合もありますし、そういったプランがない場合でも、顔合わせに利用することを伝えておけば、料理を出すタイミングなどを配慮してくれる場合もあります。可能であれば、一度お店に顔合わせで利用することを相談しておくと安心できますね。
顔合わせを成功させるために要チェック!当日の注意点
無事に日程と場所が決まったら、続いて考えるべきなのが当日の「支払い」「服装」「席順」「手土産」についてです。実際に対応が必要となるのは当日ですが、事前に新郎新婦ふたりが中心となって話し合い、誰が支払うか、どんな服装にするかなどを決めておきましょう。話し合うべき内容や一般論について紹介しますので、参考にしてくださいね。
支払いについて
費用については、新郎新婦ふたりが支払うか、両家で折半するケースが多くなっています。新郎新婦が両家を招いたことを踏まえると、ふたりで負担するのが理想的でしょう。もし折半する場合は、両家のうち片方だけ負担が大きくならないように注意が必要です。なお、誰が支払うのかも事前に伝えておくと、支払いのことで両親を心配させずにすみます。
また、当日に「誰が」「どのタイミングで支払う」のかも事前に決めておきましょう。新郎新婦が支払う場合も、折半の場合も、新郎新婦のどちらかがトイレなどの席を立ったタイミングで事前に支払いを済ませておくと、支払い時に両親を待たせずに済みます。
折半の場合は、その場で金額を請求するのではなく、後日請求するのがスマートです。もし遠方から来てもらう場合は飲食代以外に、交通費や宿泊代などがかかる場合もあるため、そういった費用も含めて、費用分担を話し合っておきましょう。
支払いや費用分担については、顔合わせ費用の相場と支払い方法!いつ誰が支払う?手土産や宿泊交通費の負担も解説もぜひご覧ください。
服装について
当日の服装で気をつけるべきなのは、両家の服装のバランスを揃えることです。事前に打ち合わせをしなかったために、両家のどちらかがフォーマルな服装で、もう片方がカジュアルな服装なんてことになると、カジュアルな服装の方が気まずくなってしまいます。そんな事態を避けるためにも、事前にどのような服装にするかを話し合っておきましょう。
一般的には「男性は黒や紺のスーツやジャケット」「女性はスカート丈が短すぎないワンピースやスーツ」がよいとされています。挨拶が目的なので、清潔感のある服装を心がけましょう。
近年増えているカジュアルな雰囲気での顔合わせを希望している方は、スタイリストがオススメ!カジュアルな顔合わせの服装10選をぜひ参考にしてください。
席順について
顔合わせはあくまで両家の仲を深めるための会なので、席順について厳密に決まりはありません。
当日の席順は、入り口からもっとも遠い上座から両家の父親、母親と続き、入り口にもっとも近い下座に新郎新婦が座り、両家が向かい合うのが一般的です。
ただし、必ずしもこの順番でないといけないわけではありません。例えば、両親のどちらかの足が不自由な場合、入り口近くに座ってもらうなど、両親の体調や年齢に応じて、順番を入れ替えてもかまいません。また両家の話が弾むように、新郎新婦がそれぞれと父母の間に座り、会話を盛り上げるというケースも増えています。
座り方のマナーやバリエーションについては【図解】顔合わせの席順5選!正しい座り方マナーと上座・下座の基礎知識でも詳しくご紹介しています。
手土産について
服装と同様に、どちらか片方だけが手土産を持ってきて気まずい雰囲気とならないように、そもそも持っていくかどうかを両家で相談して決めておきましょう。また、金額にも大きな差が出ないように、予算も併せて決めておくといいです。手土産の相場は3,000円~5,000円と言われています。
手土産として用いられるものとして多いのは
- 菓子折り
- バームクーヘンなど縁起の良い物
- 地元の名産品・お酒
などで、持ち運びに配慮して、生ものや重たいものは避けられる傾向にあります。
できれば事前に両親の好みについてリサーチしておき、相手の家の好みに合ったものを贈ると喜ばれます。また、家族全員で手土産を楽しめるよう、何人分必要かも情報交換しておくとよいでしょう。なお、手土産を渡すタイミングは、「はじめの挨拶」「自己紹介がすんだあと」「おわりの挨拶」のいずれかだと会の流れを止めずに、自然に手渡せます。
手土産について詳しくは9割が持参!顔合わせの手土産におすすめの品と金額相場や渡し方のマナーもぜひご覧ください。
顔合わせ当日の流れ
進行内容を考えずに当日を迎え、会話が続かないなんてことにならないために、大まかでよいので、当日の流れを考えておきましょう。当日は以下のような流れで進行する新郎新婦が多いです。
- はじめの挨拶
- 自己紹介や家族紹介
- 婚約セレモニー
- 乾杯&食事会
- 記念撮影
- おわりの挨拶
それぞれの注意点について解説します。
はじめの挨拶
はじめに新郎新婦のどちらかが挨拶をします。長くならないように会の目的を簡潔に説明しましょう。
自己紹介や家族紹介
料理が来るまでの間に自己紹介や家族紹介をして間をつなぎましょう。両親それぞれに自己紹介をしてもらってもいいですし、新郎新婦のふたりから家族を紹介する方法もあります。
顔合わせの場で、急に自己紹介をするよう両親に振ると困ってしまう可能性もあるので、自己紹介の方法についてもあらかじめ新郎新婦で決めておき、両親に伝えておくのがベストです。また、自己紹介の順番は、まず新郎側の父親から順に紹介し、新婦側を紹介するとスマートですよ。
婚約セレモニー
婚約セレモニーとは、結納品や婚約記念品の交換を行う儀式のことです。
「特別感の演出」や「婚約指輪のお披露目」を兼ねて実施する新郎新婦が増えていますが、実施するかは自由です。もし、婚約セレモニーを行うなら、食事が始まる前がいいでしょう。婚約指輪をお披露目するなら、新郎が新婦にその場で指輪をはめると盛り上がることまちがいなしです。
乾杯&食事会
乾杯の挨拶は新郎の父が行うのが一般的ですが、新郎や新婦の父が行ってもかまいません。ふたりで話し合ってだれが行うのかを決めておくといいですよ。また、食事会の間も両家の距離が縮まるように、新郎新婦が率先して話題を盛り上げましょう。事前に以下の内容をお互いの両親に伝えておくと、自然と話題が広がりやすくなりますよ。
- 新郎新婦の幼少期の話
- お互いの家族の思い出
- 地元ネタ
- 今後のふたりについて
- 趣味の話
反対に以下のような話題は避けましょう。
- 病気などの暗い話
- 財産や政治、宗教などのカドが立ちやすい話
- スポーツチームのひいき話
- 自慢話
- どちらかの親だけが詳しいような話
記念撮影
食事が済んだら、記念に写真撮影を行うとよいでしょう。記念になるだけでなく、披露宴の際に流すムービーなどに使えます。もし、顔合わせの場でお酒を飲む場合は、食事前に撮影すると、顔が赤くなる前の姿を残せるのでおすすめです。
記念撮影のタイミングは食事後の他にも、
- 両家族の紹介が終わった後
- 婚約記念品の交換中
- 帰り際のお店の前で
など、さまざまなタイミングで撮影ができます。
おわりの挨拶
はじめの挨拶と同様に、長くなりすぎないようにコンパクトにまとめます。新郎新婦のふたりから両家の親に感謝の気持ちを伝えるとよいでしょう。
当日の流れについてさらに詳しく知りたい方は顔合わせを成功させる流れと進め方!手土産や服装、席順の注意点とは?をご覧ください。
まとめ
今回は、顔合わせを行うにあたって日程の決め方、場所の決め方、当日の注意点・流れなどをご紹介しました。候補がたくさんあり、迷いやすい顔合わせ場所については、「新郎新婦の実家の中間地点」で「個室とコース料理があり、立地やアクセスがよいお店」がおすすめです。
とはいえ、その家族によって最適な場所は異なります。いずれも新郎新婦が両家の希望や都合を事前に聞き、なるく負担のないように、ふたりで話し合って決めていきましょう。