結婚式招待状の宛名書きはどうやって書く?基本マナーや注意点を解説

結婚式招待状の宛名書きはどうやって書く?基本マナーや注意点を解説

結婚式の招待状の宛名書をどう書けばいいか分からないという不安はありませんか?書き方のルールをはじめ、自分で手書きするか印刷するか、あるいは専門業者に依頼するかなど迷ってしまいますよね。この記事では宛名を書く際の基本マナーや注意点を含めた結婚式の招待状の書き方の基礎知識を解説します。

目次

  1. 宛名の書き方にはマナーがある!?
  2. 送る人の立場に合わせて、敬称は使い分けよう!
  3. 自分で書く場合と業者に依頼する場合は何が違うの?
  4. 宛名を書く際の注意点
  5. 「1分で振り返る」この記事のまとめ

宛名の書き方にはマナーがある!?

招待状の宛名の書き方にマナーがあるのをご存知ですか?お世話になった方々に失礼がないようにしたいですよね。それでは最初に、宛名の基本マナーについて解説していきます。

招待状に向いているのは「毛筆」か「筆ペン」!

格式と書きやすさを備えた筆ペンがおすすめ

招待状の宛名を書くのに向いているのは「毛筆」か「筆ペン」です。筆を使った書体は昔から格式が高いとされており、結婚式の招待状においてもこれらを用いることが慣習となっています。特に祝い事の文字は濃い墨で太くしっかりと書くようにしましょう。一方で、薄墨の筆ペン、あるいはボールペンや万年筆は不向きです。

では、毛筆と筆ペンのどちらを選べば良いのか、ということになりますが、毛筆は準備が大変なだけでなく書くのも難しいため、初心者でも扱いやすい「中字の筆ペン」がおすすめです。

そして、書くときの注意点は2つあります。

1つ目は、文字がはっきりと分かるよう、崩しすぎない字体で書くこと。2つ目は、水に強いインクを使用すること。なぜなら速乾性が高いほうが、書きやすく、文字がにじみにくいので、綺麗に仕上がります。

自分で書きたいけれど筆の扱いが心配な方は、本番前に別紙に何回か練習するとよいでしょう。最初は緊張するかもしれませんが、相手のことを思って丁寧に書くことが何より大切です。

招待状の宛名書きのレイアウトルールを守ろう!

表側の宛名書きのルールを理解しよう

まずは招待状の宛名に関する基本レイアウトを理解しましょう。相手の氏名、住所を「正しい位置」に「正しい書き方」で書くことが重要です。今回は絶対守っていただきたいルールを6つ厳選しました。

招待状の宛名書きの6つの基本ルール
  1. 郵便番号記号の「〒」は書かなくてもいい。
  2. 住所は「都道府県名」から始める。
  3. 住所が長い場合は改行。2行目は必ず1文字分下げる。
  4. 番地は横書きの場合は算用数字。縦書きの場合は漢数字で書く。
  5. 宛名は封筒の中心に。住所よりも大きくはっきりと書く。
  6. 同一住所の世帯に送る場合は連名で。同姓の場合、2人目からは姓を省略する。

以上の6つが基本です。特別なことではありませんが、しっかり基本を押さえて書くようにしてください。

封筒が縦書きと横書きでも以上の6つの基本ルールは同じなのですが、いくつか違いがあるのでご紹介します。

縦書きの場合

縦書きで気をつけることは、次の4点です。

  1. 住所の位置は、郵便番号の右端に揃える。一文字下げて書き始める。
  2. 番地などの数字は「漢数字」。
  3. 郵便番号は横向きで、算用数字でよい。
  4. 切手は「左上」にまっすぐ貼る。

横書きの場合

横書きで気をつけることは、次の4点です。

  1. 住所の位置は、郵便番号の始まりと揃える。
  2. 郵便番号と住所は、二文字ほどを空け、左端から書き始める。
  3. 番地などの数字は、「算用数字」。
  4. 切手は「右上」にまっすぐ貼る。

どちらの書き方も、配置や文字の大きさのバランスが大切です。

招待状の差し出し面の書き方

裏側の差し出し面にも基本ルールがある

続いては差し出し面の書き方です。差し出し面とは招待状の封筒の裏面のこと。誰から送られてきたのかがわかるように、差出人(あなた)の名前と住所を書きます。こちらも、ルールをしっかりチェックしておきましょう。大切なポイントは以下の3点です。

⒈主流は新郎新婦が差出人。「親」が差出人も可能。

新郎新婦が差出人であることが、最近の主流です。友人とカジュアルに式を楽しみたい方や式の費用を自分たちで負担している方には特におすすめ。一方、伝統や格式を重んじたい方や親からの援助金で開催する方の中には「親」を差出人にして送る場合もあります。

⒉横書きと縦書きで、書く位置が異なる。

横書きの場合はふたの下に左右中央揃えで書きます。縦書きの場合はふたの左側に書き、二人の氏名の頭を揃えます。

⒊名字は旧姓が一般的。

すでに婚姻届を提出している場合は結婚後の名字を書くこともできますが、差出人の名前は旧姓にするのが一般的です。

送る人の立場に合わせて、敬称は使い分けよう!

家族、友人、上司や同僚など、相手の立場によって、「◯◯様」「◯◯先生」など敬称が異なります。日頃お世話になっている方だからこそ、正しく敬称を使い分けて書きましょう。

ご夫婦あてに送る

ご夫婦あてに送る場合は、奥さまと面識があるかないかで変わります。

奥さまと面識がある場合

面識がある方であれば、奥さまの名前は「名前+様」で表記します。また、ご夫婦の名前の頭と終わりの位置を揃えるように気を付けましょう。

奥さまと面識がない場合

面識がない方であれば、名前の代わりに「令夫人」などと表記します。

ご家族あてに送る

ご家族あてに送ることもありますよね。小学生以下のお子様がいる場合は「くん」や「ちゃん」を用いることも可能です。

3人家族の場合

ご家族を招待する時は、全員の名前を連名で書きます。ご夫妻の名前の後にお子様の名前がきます。

4人以上の家族の場合

4名以上の家族の場合、お子様方の名前はまとめて「ご家族様」と書きます。

上司や取引先あてに送る

上司や取引先などの会社あてに送る時は、「株式会社」を(株)とは省略しません。勤務先の住所を書いた後に「会社名・部署名」を書きます。この時も省略せず、必ず正しい名称で書くように注意しましょう。

また名前に「肩書きや役職」を書くこともお忘れなく。「肩書き+フルネーム+様」と書きます。「フルネーム+部長+様」と書き間違えやすいのでご注意を。

お世話になった先生あてに送る

お世話になった先生あてに送る場合は「様」でも問題はありませんが、「先生」や「教授」の敬称を使うこともできます。

自分で書く場合と業者に依頼する場合は何が違うの?

招待状の宛名は、自分で手書きしたり印刷したりするのがいいのか、もしくは業者に依頼して印刷してもらった方がいいのか迷いますよね。どちらがいいという正解はないので、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。自分に合った手段を見つけてみてください。

自分で手書きするまたはプリンタで印刷する場合

まずは自分ですべて行うパターンについて説明します。このパターンには、自分で手書きする方法と自宅などのプリンタを使って印刷する方法の2つがあります。

自分で手書きする

【メリット】

  • 自分が書くことで、相手に思いが伝わる。
  • 一通一通書く中で、参列者の把握や感謝の実感ができる。

【デメリット】

  • 手間と時間がかかる。
  • 書き損じに備えて、封筒は多めに用意する必要がある。
こんな方におすすめ!
  • 家族挙式やゲストの人数が比較的少ない方
  • 心を込めて一通一通手書きをしたい方
  • 身内や知り合いに達筆な方がいる方

自分で印刷する

印刷をする場合は、自宅のプリンター、もしくはビジネスコンビニで印刷するパターンがあります。

自宅のプリンターの場合は、最も手間が省け、最低限の材料費で済みます。ビジネスコンビニでは、パソコンや印刷機をその場で借りることができます。自分で印刷する際の相場は、カラー印刷で1部30~40円。店舗印刷の相場は、1部100円程度です。

【メリット】

  • 手書きより手間と時間が減る。
  • 業者依頼よりも費用を抑えることができる。
  • 全体に統一感が生まれ、書き損じもない。

【デメリット】

  • 印刷に慣れていないと時間がかかることがある。
  • データの入力が必要になる。
  • 手書きに比べると温かみは減る。
こんな人におすすめ!
  • パソコンやプリンターの使い方に慣れている方
  • なるべく手間や費用をかけたくない方
  • 手書きへのこだわりがない方

業者に依頼する場合

業者に依頼する場合は、プロにお任せの筆耕サービス、もしくは印刷サービスの2つの利用方法があります。

筆耕サービスを利用する

【メリット】

  • 美しい仕上がりになる。
  • 自分たちの負担が減って楽。

【デメリット】

  • 費用がかかる。
  • 封筒や名簿を送るなどの手間がかかる。
こんな人におすすめ!
  • 美しさと手書きにこだわりたい方
  • 手書きがいいが、自分で書くことに不安がある方

印刷業者のサービスを利用する

【メリット】

  • 招待状の注文と宛名書きをまとめて依頼可能。
  • 労力や手間が一番かからない。
  • 見栄えがよく統一感のある仕上がりになる。

【デメリット】

  • 費用がかかる。
  • 宛名は印刷なので、手書きのような温かみはない。
こんな人におすすめ!
  • 費用よりも自分たちの負担を減らしたい方
  • 準備時間があまり確保できない方
  • 手書きにこだわりがない方

宛名を書く際の注意点

ここまで基本マナーは押さえてきました。最後に細かい注意点について説明します。最高の晴れ舞台だからこそ、細部までこだわり、ミスのない招待状を作りましょう。

手渡しする際は住所は書かず、名前のみで問題ない!

招待状を手渡しする際は住所は書かず、名前と敬称だけで大丈夫です。主賓などをお願いする方や、仕事などで毎日顔を合わせる人へは、直接招待状を渡すことがあります。また仲のいい友人と会う時に、直接渡す方も多いようです。

手書きの場合、かすれには気をつけよう!

手書きの場合は、字のかすれに気をつけましょう。薄い筆文字は「お通夜・葬式」の時に使われます。相手に失礼がないよう濃く太く書くことが大切です。もしかすれても、また書き直せば問題ありません。

肩書きや名前を間違えていないか再度確認!

しっかり肩書きや名前を間違えていないか再度確認しましょう。特に名前や漢字の間違いは相手を不快にさせてしまいます。お祝いムードを失わないよう、「書く前に確認」「書いた後に確認」が大切です。

一人だと気づきにくいので、夫婦二人でダブルチェックするのがおすすめ。確認のやりすぎで損をすることはないので、自分たちと相手のために念入りに確認をしておきましょう。

招待状と封筒の向きは揃えよう

招待状と封筒の向きもきちんと揃えましょう。縦向きの招待状なら封筒も縦、招待状が横向きなら封筒も横になります。

招待状では「切手」にも気を遣うべし!

結婚式の招待状には慶事用の切手を使うのが一般的です。けれども、洋風の絵柄がいい方は華やかなグリーンティング切手がおすすめです。どちらも、郵便局や郵便局のウェブサイトで購入可能です。

「1分で振り返る」この記事のまとめ

今回は、招待状の宛名書きの基礎知識についてご紹介しましたが、いかがでしたか。基本マナーや注意点をしっかり守れば、今までお世話になった参列者の方々に失礼のない招待状を送れるということが分かりました。

これから招待状を書く時により安心できるように、もう一度大切なポイントを確認しておきましょう。

【書き時のポイント】

  1. 書く時は、毛筆や筆ペンを使用する。インクはにじみにくい速乾性タイプがおすすめです。
  2. お祝い事ですので、字は太く濃くしっかりと書く。薄くかすれた字、崩れた字体はNGです。
  3. 手渡しの場合は住所を書かなくてもいい。郵送ではありませんので当然ですね。

【レイアウトのポイント】

  1. 名前は中心に、一番大きな字で書く。
  2. 郵便局「〒」のマークは不要。
  3. 縦書きは漢数字。横書きは算用数字。
  4. 差出人の名前は「旧姓」。

【敬称のポイント】

  1. 上司や取引先あては「肩書き+名前+様」。
  2. 先生や教授あては「先生」「教授」でも大丈夫。
  3. 子供が複数いる家族の場合は「ご主人のフルネーム+様」「奥さまの名前+様」「ご家族様」の順に書く。

【自分で書く場合と業者依頼のポイント】

  1. 手間をかけてもいいから心を込めて書きたい方には、自分で書くのがおすすめ。
  2. 費用がかかってもいいから準備の負担を減らしたい方は、業者依頼がおすすめ。

【忘れがち!宛名を書く時に注意すべきポイント】

  1. 宛名を念入りに確認。肩書きや名前(漢字)のミスがないか要チェック!
  2. 招待状と封筒の向きは、縦か横に統一!
  3. 切手は「慶事用切手」もしくは「グリーティング切手」がベスト!

招待状の書き方には、たくさんのルールがあって大変な印象を持たれたかもしれません。しかし、基本マナーを守って書くことで、招待する方々に喜んでもらうことができます。自分たちの結婚式をより素晴らしいものにするために、今回紹介したポイントを参考にしながら、ぜひ準備を進めてみてください。

今回は「招待状の宛名の書き方」をテーマに解説してきました。このほか招待状をDIYしたいという方は招待状は手作りで節約!卒花さんのデザイン事例と作り方、体験談まとめもぜひご覧ください。