【例文つき】花嫁の手紙の書き方とおすすめBGM!感動のレタームービーも紹介

【例文つき】花嫁の手紙の書き方とおすすめBGM!感動のレタームービーも紹介

結婚披露宴の花嫁の手紙を準備している新婦さんのために例文や書き方、結びの表現などをまとめました。両親やゲストを感動させるためのポイントやユーモアを交えた表現、スピーチでの読み方、卒花さんが読んだ手紙の実例もご紹介。手紙の代わりとなる演出を探している方のために、おすすめレタームービーも取り上げています。

目次

  1. 花嫁の手紙ってどんな演出?
  2. これが書き方!花嫁の手紙の構成と感動を誘うポイント
  3. 実例!花嫁が読み上げた手紙3選
  4. 手紙にマッチする楽曲の選び方とおすすめBGM
  5. 手紙の読み方の注意点
  6. 感動をワンランクアップ!レタームービーってなに?
  7. プロが厳選!おすすめのレタームービー3選
  8. 「1分で振り返る」この記事のまとめ

披露宴の感動演出といえば花嫁の手紙です。ゲストを泣かせる演出とも言われ、苦手意識を持っている人も多いのではないでしょうか。また、書き始めてみたはいいものの「何を書けばいいの?」と悩む声もよく聞かれます。

この記事では、元ブライダルプランナーが、花嫁の手紙を感動的に仕上げるコツや具体的な書き方を、先輩花嫁の実例と共に解説します。今話題のレタームービーについても詳しく紹介!手紙に苦手意識を持つ人や書き方が分からない人は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事を書いた人
ヒヤマココロ
大手ブライダル会社に10年以上勤務し、うち6年間はブライダルプランナーとして20代~50代のお客様を担当。現役時代は、年間最大100組ちかくの結婚式を担当していた傍らでマネジメントにも携わる。現在は二児の子育てをしながら、ブライダルやマナーの知識を活かしたライターとしても活動中。
保有資格:ビジネス文書検定2級、秘書検定2級

花嫁の手紙ってどんな演出?

花嫁の手紙とはどのような演出なのでしょうか。ここからは、演出の目的や効果、手紙を読むときの目安時間や文字数について詳しく解説します。また、どのくらいの先輩花嫁が実施しているのか、気になるアンケート結果も必見です!

披露宴で人気の花嫁の手紙とは?

花嫁の手紙とは、披露宴のフィナーレシーンに組み込まれる演出の一つです。両親へのメッセージや家族とのエピソード、普段なかなか伝えられない気持ちを手紙に綴ることで感動を誘います。

また、集まってくれたゲストへの感謝や、新生活への決意を伝えることも目的としているため、周囲と良い関係性が築けるメリットも。いずれにしても、フィナーレの目玉として会場の一体感を高めるのに効果的な演出です。

人気のテーマは両親への「感謝」「尊敬」など

手紙の人気テーマは、両親への「感謝・尊敬」です。素直な気持ちを自身の言葉で綴れば、より心に響く内容になります。

また、彼の両親や親族、列席しているゲストへの配慮も加えるのがベター。具体的な手紙の構成案や要素は、記事の後半で解説します。

読み上げる時間は3〜5分、文字数は400〜800文字が目安

手紙を読み上げる時間は約3~5分。文字数にして400~800字程度が一般的です。便箋だと2~3枚以内に収めるのが良いでしょう。

しかし、上記はあくまでも目安です。披露宴のプログラムは新郎新婦によって異なるため、許される時間を担当プランナーさんに確認しておくのが安心です。

卒花さんの6割が披露宴で手紙を読み上げている

花嫁の手紙を読んだ割合について100名のアンケート調査結果
回答数100名/2021年10月当社調べ

花嫁の手紙は、どのくらいの割合で実施されているのでしょうか。卒花さん100名にアンケート調査をしたところ、約6割が「手紙を読んだ」と回答しました。

その理由には「気持ちを言葉にするのが大事だと思ったから」「両親に感謝の気持ちを伝えたかったから」といった、両親のために読んだというコメントが多く寄せられました。

卒花さんが手紙を読んだ理由をいくつかご紹介します。

節目に感謝を伝えたかったから

定番でベタではありますが、自分が母親だったら娘に絶対に読んでほしいですし、節目として親への感謝を伝えることは大事なことだと思い、心を込めて読みました。(東京都 31歳 女性)

親の気持ちを大切にしたかったから

お涙ちょうだい的な式になるのが嫌で最初は読まないと言っていたのですが、主人から「気持ちは分かるけど娘を持つ親の1番の楽しみじゃないの?」とさらりと言われたことでハッと気づき、読むことにしました。両親や親族がとても感動してくれて、やってよかったと思いました。(福岡県 29歳 女性)

両親の素晴らしさを知ってほしかったから

普段言えない両親への感謝を言葉にするまたとないチャンスだと思ったためです。結婚式なら照れずに伝えられますし、来賓の方に両親の素晴らしさを知ってもらえる良い機会だと思って手紙を用意しました。(神奈川県 36歳 女性)

友人の披露宴で感動したから

友人の披露宴に参加した時、手紙を読んでいるのを見て、とても感動しました。自分も披露宴を行うと決めた時、絶対に手紙は読みたいと思っていました。(北海道 49歳 女性)

プランナーさんに勧められたから

とても恥ずかしかったのでギリギリまで迷いましたが、花嫁が手紙を読むのをプログラムに入れるのが定番だということと、プランナーさんから強い勧めがあったことで読むことにしました。父と母が涙を流して喜んでくれたので、読んで良かったと思っています。(愛知県 37歳 女性)

理由や思いは人それぞれですが、「迷っていたけれど読んで良かった」という声が目立ちました。結婚式は花嫁にとっても親にとっても特別な日。人生の節目に普段なかなか伝えられない感謝を込めて手紙を読んでみてはいかがでしょうか。

これが書き方!花嫁の手紙の構成と感動を誘うポイント

せっかく手紙を用意するのであれば、あなたの気持ちをしっかり伝えたいですよね。ここからは、実際に披露宴で読まれた手紙の実例を使って、ウェディングプランナーがおすすめする花嫁の手紙の書き方を解説します。

基本構成や各パートの内容、両親やゲストの感動を誘うポイントまで詳しく説明!文章が苦手という人でも、感動的な手紙に仕上がりますよ。ぜひ参考にしてみてください。

花嫁の手紙の基本構成

まずは基本の構成をチェックしましょう。

花嫁の手紙の構成
  • ①書き出し、冒頭のあいさつ
  • ②思い出のエピソードやメッセージ
  • ③結び1(親へ)
  • ④結び2(新郎親やゲストへ)

以下では、具体的な例文を挙げながら各構成パートのポイントをひとつずつ解説していきます。

①書き出し、冒頭のあいさつ

本日はお忙しい中、私たちの披露宴にお越しいただき、ありがとうございます。私事ではございますが、この場を借りて両親への感謝の手紙を読ませていただくことをお許しください。

花嫁の手紙の書き出しは来てくれたゲストに対するお礼から始めましょう。また、すぐに両親への呼びかけを入れるのではなく、ゲストに向けた配慮の言葉を添えられると印象がアップします。

②思い出のエピソードやメッセージ

お父さん、お母さん

今まで大切に育ててくれて本当にありがとう。私は末っ子で甘えん坊で、小さい頃からいつもお父さんやお母さんにくっついて歩いていましたね。そんな私も◯◯さん(新郎名)と出会い、今日という日を迎えることができました。

お母さん

私が学生の頃、おじいちゃんやおばあちゃんの介護で忙しい中でも、毎日おいしい朝ごはんと夕ごはん、そしてお弁当を欠かさず作ってくれましたね。お母さんの味は世界一です。それなのにあの時はお母さんの辛さや大変さが分からず、ワガママを言って困らせたりゴハンを食べなかったりして、本当にごめんなさい。

お父さん

お父さんは仕事で海外に行くことが多くて、なかなか会えない時期も多かったですが、年に数回帰ってきた時は必ず私たちとたくさん遊んだりお出かけしたりしてくれましたね。私が大きくなってからは、学校や仕事の悩みの相談もしっかり聞いてくれて、とても頼りにしていました。お父さんの娘に生まれてこれたことを心から誇りに思っています。

大学に入って一人暮らしを始めてからも、毎月たくさん野菜を送ってくれたり、定期的に電話をくれたりして、いつもお父さんお母さんに助けられ支えられてここまで来ました。社会人になってからはなかなか実家に帰ることができず、また自分のことに精一杯で連絡もしなかったりで心配をかけて本当にごめんなさい。

これからはお父さんとお母さん、二人の幸せを第一に考えて、いつまでも元気に楽しく過ごしてね。

丁寧に書くよりも、普段の話し言葉で書くことを意識しましょう。呼びかけも「お父さん、お母さん」や「パパ、ママ」などで構いません。語りかけるかのように、あなたの気持ちをそのままの言葉で表現するほうが家族の心に響きます。

また、あなたの中で印象に残っている具体的なエピソードをいれましょう。「毎日〇〇してくれたね」「〇〇に行ったのが楽しかったよ」など、過去の出来事に触れることで、人生をともに歩んできた親子の温かい思い出が蘇ります。

続いて、結びのパートです。まずは両親へのメッセージを締めるメッセージです。

③結び1 親へのメッセージの結び

今日から私の旦那さまになる◯◯さん(新郎名)は、お父さんのように広い心を持ち、お母さんのようにどんな時でもそばにいてくれる人です。

私たち2人も、お父さんとお母さんのように、辛い時には支え合い、楽しい時には笑い合える温かい家庭を築いていきます。

28年間、本当に本当にありがとうございました。

結びのパートでは、あなたにとって両親がどのような存在なのか伝えましょう。また、その姿を元にした未来像を表現できると文章が綺麗にまとまります。

最後は、改めて両親への感謝を伝えるのがおすすめです。はっきりと「ありがとう」という言葉を使います。親にとっては大切な我が子の旅立ちの感動、子育てを卒業することの達成感などを味わってもらえるはずです。

さて、いよいよ手紙の最後です。新郎の親やゲストへのメッセージを添えて手紙を結びましょう。2パターンの例文をご紹介します。

④結び2 新郎の親やゲストへの感謝

例1.新郎の親へのメッセージで結ぶ

◯◯さんのお父さん、お母さん

私のことを温かく受け入れてくださり、ありがとうございます。

週に何度もお宅にお邪魔し、仕事で帰宅が遅い◯◯さん(新郎名)が帰ってくるまで、私に付き合って頂き、本当の親子のように楽しい時間を過ごさせて頂きました。

これからは、美味しい夕飯を作って、お待ちしてますので、いつでも遊びにいらしてくださいね。お父さんが大好きなお酒もしっかり準備しておきます。

これから、◯◯さんと支え合いながら幸せな家庭を築いていきたいと思います。どうか末長く宜しくお願い致します。

例2.ゲストへの感謝のメッセージで結ぶ

ご列席いただいたみなさま

本日はお忙しい中、ご列席いただき誠にありがとうございます。

みなさまとの出会いがあったこと、そして多くの支えをいただいたことで、わたしたち2人は今日という日を迎えることができました。みなさまに祝っていただけること、心から嬉しく思っております。

本日は本当にありがとうございました。

手紙の結びに、彼の両親や来てくれたゲストへの感謝を綴ることもお忘れなく。

彼の両親とは、知り合って間もないという人も多いはず。その中でも、嬉しかったエピソードを感謝と共に伝えると喜ばれます。

また、充実した人生を歩んで来られたのは、ゲストの支えがあったからと考える人も少なくありません。「今までの感謝」と「これからもよろしく」という2つの思いを伝えるのが良いでしょう。

ここまで、例文を使って花嫁の手紙の基本構成を解説してきましたが、あらためてポイントをおさらいしておきましょう。

花嫁の手紙の構成まとめ
  • ①書き出し、冒頭はゲストへのお礼から
  • ②思い出のエピソードやメッセージで感動を
  • ③結び1で親への感謝をあらためて
  • ④結び2は新郎の親やゲストへの感謝で締める

両親の感動を誘うポイントの作り方

ここからは、両親やゲストの感動を誘うためのポイントを解説します。

伝えたいメッセージや、普段言えない思いをどうやって盛り込むのが良いかなど、例文を用いて分かりやすく説明します。ポイントを押さえて、感動的な手紙に仕上げましょう。

ポイント1.伝えたいメッセージはメインのエピソードパートに配置する

楽しかったことや嬉しかったこと、今だから言える謝罪の言葉など、伝えたいメッセージは具体的な内容とともにメインのパートに入れましょう。

例えば「いつも勉強を教えてくれるお父さん。実はとても頼りにしていました」「食事の準備や掃除、洗濯など…。大人になって初めてお母さんの大変さが分かりました」など。

両親との思い出を交えたメッセ―ジを伝えることで、聞き手の共感を得やすくなります。

ポイント2.普段は言えない思いを言葉にする

普段は言えない言葉でも、結婚式という場を借りれば思い切って伝えられるはず。あなたの正直な思いを言葉にしてみましょう。

「あの時は反抗的な態度をとってごめんね」「お父さんとお母さんが応援してくれたから頑張れたよ」など、自身の言葉でストレートに伝えられれば、一層相手の心に響くメッセージになりますよ。

ポイント3.感動メッセージの前にユーモアを入れる

感動メッセージの前は、アクセントとしてユーモアを入れましょう。

例えば「小さい頃は、お父さんと目がそっくりだねって言われるのが嫌でした。でも今は、その目が私のチャームポイントになっています」など。

感動的な言葉ばかり並べるのも良いですが、ちょっぴり笑えるユーモアを入れられると、聞いているゲストの心が和み、感情を表現しやすくなります。

彼の親族やゲストへの配慮も忘れずに

ゲストへの配慮や気遣いも忘れずに

最近の手紙では、自分の両親への思いだけでなく、彼の両親や親族、ゲストへの感謝も入れるのが一般的になっています。

花嫁の手紙は、これまでの人生を振り返った上で、感謝の気持ちを伝えるもの。メインは両親へのメッセージですが、その他の方々の協力なしでは大切な結婚式を迎えられなかったはず。

とはいえ、両親ほどの文章量を入れるとゲストに恐縮されてしまいます。さり気なく気持ちを伝えるには、結びのパートに付け加える程度で入れるのが適切でしょう。

NGワードや避けたいエピソード

花嫁の手紙には素直な気持ちを入れるべきとはいえ、相応しくないワードやエピソードがあることも忘れずに。そうした内容が含まれていると、両親やゲストの気持ちが離れてしまうことも…。

文章を考える上で、注意した方が良いポイントをチェックをご紹介します。

忌み言葉や重ね言葉を避ける

縁起が悪い「忌み言葉」や、言葉を繰り返す「重ね言葉」は、結婚式で禁句とされています。例えば「別れる」「切れる」は、離別を連想させる忌み言葉。「たびたび」「わざわざ」「再び」は、結婚式を繰り返すこと(再婚)を連想させる重ね言葉です。

使いたい言葉がこれらに当てはまる場合、他に言い換えられないか考えることが大切です。

ふさわしくないエピソードを避ける

あなたにとってどんなに印象深い思い出であったとしても、結婚式の場に相応しくないエピソードは避けましょう。

● 両親が離婚した内容
● 身内が亡くなった内容
● 結婚準備中に揉めた内容

上記のような「別れ・死・不仲」を連想させる内容は控えてください。「苦境を乗り越えた」という点では良いエピソードかもしれませんが、聞いている人の中には不快に思う人が出てくる可能性があります。

もしどうしても悩むようであれば、結婚式場の担当プランナーさんに手紙の内容に目を通してチェックしてもらうことをおすすめします。数々の手紙を聞いてきたプランナーさんの経験から、きっと適切なアドバイスをもらえるはずです。

実例!花嫁が読み上げた手紙3選

ここからは、卒花さんが実際に読み上げた手紙のうち、メインパートを抜粋したものを3つ紹介します。先輩花嫁の実例をしっかりチェックし、手紙を書くための参考にしてみてください。

事例1.ありふれた幸せな日々への感謝を伝える手紙

お父さん、お母さんへ

私が生まれてからの27年間、あっという間でしたか。

毎年夏には海に出かけ、海水浴を楽しんだあのときがまるで昨日のことの様です。高校を卒業してから家を離れて一人暮らしをして、慣れるまでは毎日寂しくて泣いていたけれど、お父さんお母さんの応援があったから、夢を叶えるために頑張れました。

この結婚式の準備のために昔の写真をたくさん見つけました。

たくさんの笑顔いっぱいの写真が出てきて笑顔溢れる毎日を過ごしていたんだなとしみじみ感じ、お父さんとお母さんの娘に生まれてきて本当に良かったと思いました。

今まで、お誕生日や父の日、母の日、時には悪いことをしてごめんなさいの日、2人にはたくさんのお手紙を書いてきましたね。

今ここで、立派なドレスを着て、きれいにお化粧をしてもらって、きっとこれで最後になるであろうお手紙を読んで、二人のもとを巣立つときが来たと実感しています。

けっして裕福な家庭ではなかったけれど、頑張ったご褒美に美味しいものを食べたり、自転車に乗ってお出かけしたり、みんなで夜遅くまでトランプして盛り上がったり。

何気ないことなんだけど、それが私にとってはとても幸せなひとときでした。

ありがとう。本当にありがとう。

お父さんとお母さんの娘に生まれてこれて幸せです。

愛知県 27歳 Hさん

毎年恒例のイベントは、家族の絆が連想できて心が温まります。また、今まで何度も書いてきた手紙に焦点を当て、結婚式を機に子育てを卒業することを「これが最後の手紙」と表現しているのが感動ポイントです。

事例2.天国の母への感謝を伝える手紙

お父さん、天国のお母さんへ

生まれてから今日までとてもお世話になりました。いままでの人生を振り返ると、わたしはたっぷり愛情を注いでもらい、とても大事に育ててもらったことを幸せに感じています。

お父さん

一人娘の末っ子というのをいいことにいつもワガママなことを言いたい放題で迷惑ばかりかけてたね。お母さんが亡くなってからは、家事をやってくれたり、話を聞いてくれて、お母さんがいなくても何不自由なく過ごすことができたのは、お父さんのおかげだと思っています。大切に育ててくれて本当にありがとう。

結婚して名字が変わっても、いつまでも私はお父さんの娘です。これからもよろしくね。

お母さん

今日は、天国から見てますか?

今日、たくさんの人に見守ってもらって結婚式をあげることができたよ。今すごく幸せだよ。小さい頃よく服を作ってくれたり、お菓子を作ってくれたり、優しいお母さんが大好きでした。

お母さんが側にいなきゃダメな子だったのに、いつからか反発ばっかりして心配ばかりかけてごめんなさい。お母さんがずっとそばにいてくれると思ってたから、何も親孝行できないままお別れになってしまって、本当にごめんね。

いまの私にできる1番の親孝行はこれからの人生を幸せに過ごすことだと思っています。これから◯◯さん(新郎名)とぜったいに幸せになるから見守っててください。本当にありがとう。

最後にお兄ちゃん

お兄ちゃんは、小さい時から優しくて、いまでも最高のお兄ちゃんだと思っています。昔から、お兄ちゃんなんだからといろいろ我慢してきたこともたくさんあったと思います。今までいろんなことを譲ってくれてありがとね。これからは、ちょっと遠くに行ってしまうけど、何かあったらすぐ帰ってくるからね。

結婚しても、またお父さんと一緒に旅行に行こうね。

兵庫県 37歳 Mさん

花嫁の心に刻まれている「亡き母」との思い出が鮮明に綴られているのが印象的です。母の存在がどれほど大きかったのかが文章から溢れていて、聞く人の感動を誘います。また、家族一人ひとりに宛てたメッセージがあるのも、思いの強さを感じられる素敵ポイントです。

事例3.女手一つで育ててくれた母への感謝を伝える手紙

本日はお忙しい中、私たちの披露宴にお越しいただき、ありがとうございます。

今日という素晴らしい日を迎えることができたのは、両親がありったけの愛情を私に注いでくれたからです。中学生のときに父が亡くなり、そこからは女手一つで育ててくれました。本日はこの場をお借りし、母へ感謝の気持ちを伝えたいと思います。お時間をいただきますことをお許しください。

お母さんへ

今日まで27年間、めいいっぱいの愛情を注いで大切に育ててくれて本当にありがとう。3人兄弟の末っ子で、一番甘えん坊で一番迷惑をかけたのが私だったと思います。

中学生のときにお父さんが亡くなり、反抗期真っ只中だった私は、これからの不安と思春期の苛立ちをすべてお母さんにぶつけてしまいました。

どんなときでも、毎日お弁当をつくって、送り出してくれたお母さん。家に帰れば、どんなに喧嘩をしていてもおかえりと優しく迎えてくれたお母さん。

いま思うと、どうしてあの時あんなにひどいことを言ってしまったんだろうと思うこともたくさんあります。本当にごめんなさい。

お母さんが身体を壊して入院したとき、私たちがこどもの頃に風邪を引くとよく言っていた「代わってあげたい・・・」というお母さんの気持が少しわかった気がしました。あの時、諦めずに頑張って治療してくれてありがとう。今も定期的な通院、大変なのに頑張ってくれてありがとう。

お母さんが入院して、私が動揺しているとき、◯◯さん(新郎名)はいつも私のそばで励ましてくれました。この人なら、どんなことがあっても大丈夫。そう思いました。

遅すぎるかもしれないけど、これからもっと親孝行できるようにがんばります。私もお母さんのように、おいしいごはんを作って◯◯さん(新郎名)を暖かく迎えられるように努力します。お料理もまだまだ教えてね。

これからは自分の体を第一に考えて、いつまでも元気でいてください。

27年間、本当にありがとうございました。

新潟県 30歳 Nさん

不安も苛立ちも全てぶつけてきた母との具体的なエピソードと、今だから言える感謝の気持ちが合わさって感動を呼ぶ内容になっています。これから自分が目指す姿を、母に重ねてある点も良いですね。女手一つで育てた大変な日々が報われるような、温かいメッセージに心が打たれます。

以上、実際に卒花さんが披露宴で読み上げた手紙をご紹介しました。ぜひ参考にしていただければと思います。

手紙にマッチする楽曲の選び方とおすすめBGM

ここからは、手紙を読む時に欠かせないBGMについて解説します。

花嫁の手紙の効果をさらに引き出す楽曲の選び方や、おすすめBGMを2つのポイントと共に紹介します。感動的なムードを演出するためのコツを理解してくださいね。

1.花嫁の声を邪魔しない曲を選ぶ

ゲストに聞いてほしいのは、BGMではなく手紙の内容です。感動的なムードを演出するためには、特徴的なものではなく、花嫁の声を邪魔しない静かな曲を選びましょう。

ここがポイント!

選曲のポイントは、オルゴールバージョンやピアノの曲など、歌詞がないものを選ぶこと。また、スローバラードも相性が良く、手紙のムードを一層引き立ててくれることでしょう。

おすすめの楽曲例

  • 未来予想図II(オルゴールVer.)
  • 言葉にできない(オルゴールVer.)
  • 永遠にともに/コブクロ(オルゴールVer.)
  • 私のお父さん/歌劇ジャンニ・スキッキ

2.感謝や親子、旅立ちがテーマの曲を選ぶ

歌詞があったとしても、感謝や親子、旅立ちをテーマにした曲であれば、BGMとして起用しても構いません。手紙の内容に馴染むかどうかがポイントです。

ここがポイント!

選曲のポイントは、感謝や親子をテーマにしていること。曲調もアップテンポのものよりは、ゆるやかなバラードがおすすめです。親世代にも知名度が高い曲をセレクトできれば、より会場中の一体感が高まります。

おすすめの楽曲例

  • 手紙/back number
  • 未来へ/Kiroro
  • 手紙 〜愛するあなたへ〜/藤田麻衣子
  • いい日旅立ち/山口百恵

このほか、花嫁の手紙シーンにおすすめの楽曲リスト!披露宴を感動ムードで包み込むBGMまとめではさらにたくさんの楽曲をまとめていますので、ご興味がある方はぜひチェックしてください。

手紙の読み方の注意点

せっかく手紙を準備しても、ただ読むだけでは思いが伝わりません。ここからは、相手に伝わる手紙の読み方について解説します。当日緊張したとしても、ポイントを押さえておけば安心ですので、しっかり理解して準備しておきましょう。

読み上げるスピードはゆったり、言葉はハッキリと

まず、手紙を読む時は「ゆったり」「ハッキリ」を意識するのが大切です。人は誰しも、緊張すると言葉が速くなってしまうもの。両親やゲストに内容を伝えるためにも「ゆったり」としたスピードを心掛けましょう。

また、読んでいるうちに恥ずかしくなったり、感極まったりしたときに声が聞き取りづらくなることも。マイクがあるとはいえ、大きく「ハッキリ」した声を意識するのも大切です。

心配であれば、当日をイメージして何度も練習しておきましょう。それだけで気持ちに余裕ができ、失敗する可能性が低くなります。

視線を上げながら読み上げよう

次に、手紙を読む時の視線にも注意が必要です。読むのに夢中で視線を落としたままだと、気持ちが伝わりにくくなってしまいます。

多少間違えたとしても、素直な気持ちが伝われば問題ありません。視線の送り方ひとつで相手に与える印象がガラリと変わるので、所どころ視線を上げられるよう気を付けてください。

両親宛てのメッセージでは両親に、ゲスト宛てのメッセージでは会場全体に視線を送るのがおすすめです。

ここまでのまとめ
ここまで花嫁の手紙について解説してきましたが、改めて大切なポイントを振り返っておきましょう。
 
  • 手紙の時間は3~5分、文字数は400~800字が目安
  • 手紙の構成は「書き出し、エピソード、結び」の3パート
  • 一番伝えたいメッセージはメインのエピソード部分に入れる
  • メインは両親への感謝。彼の両親やゲストへの感謝も添える
  • 結婚式に相応しくない「忌み言葉」「重ね言葉」は避ける
  • 思いしっかり伝えるためには、BGMや読み方にも注意する

さて、ここまでは手紙の構成や読み方など、実際に花嫁が読み上げるタイプの手紙について解説してきました。最後に、ここ数年人気が高まっているレタームービーについて解説します。

感動をワンランクアップ!レタームービーってなに?

写真やBGMとともにメッセージを伝える

最近、花嫁の思いを映像にした「レタームービー」が注目を集めています。

従来の結婚式では、嫁の気持ちは手紙で伝えるものとされてきました。しかし「人前で手紙を読むのは恥ずかしい」「泣いて読めなくなったらどうしよう」「失敗したくない」といった理由から、手紙を読まない花嫁さんがいるのも事実。

そうした恥ずかしさや不安を拭うために生まれたのがレタームービーです。手紙の代わりにムービーを上映するもよし、手紙とムービーをセットで取り入れるのもよし。新しいフィナーレの形が作れると話題のおすすめ演出です。

手紙とはひと味違う!レタームービーの4つのメリット

このパートでは、レタームービーを上映するメリットを4つ紹介します。レタームービーを取り入れる結婚式はまだ少ないため、人と違った演出をしてみたい!と思う花嫁には特にオススメ。どのようなメリットがあるのか、一つずつ見ていきましょう。

1.写真やBGM(歌詞)を添えて感動を演出できる

一つ目のメリットは、花嫁のメッセージに写真やBGMを添えて、さらなる感動を演出できることです。エピソードと繋がる幼少期の写真を用いたり、メッセージと重なる歌詞の曲をBGMにしたりすることで、より感動が高まります。

2.緊張せずにメッセージを伝えることができる

二つ目のメリットは、緊張せずにメッセージを伝えられることです。手紙だと緊張や感動で言葉が詰まったり、声が小さくなってしまったりと、当日を不安に思う花嫁が多いもの。しかし、気持ちをムービーに映すスタイルなら、そうした不安が解消されますよね。「伝わらなかった」という失敗も無くなります。

3.DVDにして両親にプレゼントことができる

三つ目のメリットは、結婚式後に両親へプレゼントできることです。大切なメッセージは記念品として残しておきたいもの。結婚式後はDVDに収録して、感謝の贈り物にしてみてはいかがでしょうか。

また、手紙のシーンは、花嫁だけでなく両親も緊張しています。どんなに一生懸命伝えても、両親が聞き取れていない可能性が…。後で見返したいときにも、映像で残してあると便利です。

4.ムービーと手紙の朗読を併用することもできる

四つ目のメリットは、ムービーと手紙朗読を併用できることです。新しい演出とはいえ、花嫁の気持ちを全て映像にするのはちょっと…という人には、どちらも取り入れるのがおすすめ!短めのレタームービーを上映して会場の雰囲気を整えてから手紙を読めば、言葉の一つひとつにグッと引き込まれること間違いなしです。

プロが厳選!おすすめのレタームービー3選

花嫁の手紙の代わりに、あるいは併用して使えるレタームービー。ぜひ演出にレタームービーを取り入れたい!という方のために、クオリティーの高いおすすめのレタームービーを3つピックアップしてご紹介します。

Merci/ナナイロウェディング

Merci(19,800円):ナナイロウェディング

ナナイロウェディングの「Merci」は、映像品質を重視したい花嫁さんおすすめのレタームービーです。優しく揺れる水彩タッチのデザインに、花びらや葉っぱが風に吹かれていくアニメーションが印象的。まるで親子で過ごした時の流れを表現しているかのような雰囲気で、見ている人の心を和ませます。

映像内に組み込める写真は、最大20枚。フォントは3種類から選ぶことができ、オプションを付ければ、自身の手書文字をムービーに入れることが可能に。高クオリティーにも関わらず20,000円台で注文できるというコスパの良いムービーです。

ナナイロウェディングには他にもおしゃれなプロフィールムービーやオープニングムービーが揃っています。興味がある方はぜひチェックしてください。

ナナイロウェディング公式サイトを見る

ケルツェ/chou chou

ケルツェ(39,800円):chou chou

chou chouの「ケルツェ」は、会場のムードを高めたい花嫁さんにおすすめです。

温かみのあるキャンドルのゆらめきがフォトフレームの写真を優しく照らし、落ち着き感のある雰囲気を演出します。まるで手書きした文字が映っているかのようなフォントも魅力的。

また、映像の最後はランタンが空へ飛んでいく様子が「新たな旅立ち」と重なるシーンも。披露宴のフィナーレに相応しい、終始ぬくもりに包まれた映像です。

BRIDE’S LETTER/Favio

BRIDE’S LETTER(24,800円):Favio

Favioの「BRIDE’S LETTER」は、とにかくシンプルな映像が良いという花嫁さんにおすすめです。

黒背景に白文字で浮かび上がるメッセージと、思い出の写真が交互に出てくるシンプルなデザインが印象的。シンプルであるがゆえに、映し出された言葉の一つひとつに引き込まれるのが特徴です。

映像やBGMとともに感動的なムードを表現できるレタームービー。ぜひ、披露宴の感動演出として取り入れてみてはいかがでしょうか?

「1分で振り返る」この記事のまとめ

今回の記事は、披露宴が感動に包まれる「花嫁の手紙」について紹介しました。最後に、記事の内容を1分で振り返ってみましょう。

記事のまとめ
  • 花嫁の手紙の時間は3~5分、便箋2~3枚程度がおすすめ
  • 手紙の構成は「書き出し、エピソード、結び」の3パート
  • 両親への感謝に加え、彼の両親やゲストへの感謝も添えられると印象アップ
  • 「忌み言葉」「重ね言葉」は使わないよう注意する
  • 思いをしっかり伝えるためには、BGMや読み方も大切
  • 手紙が苦手な人には「レタームービー」がおすすめ

花嫁の手紙は「泣かせる演出」という点から苦手意識を持つ人も多いですが、感謝の気持ちを伝えるための絶好のチャンスです。

また、手紙の内容に正解はありません。あなたの素直な気持ちをストレートに表現できればOKです。ポイントを押さえて準備しておけば「やってよかった」と思える演出になりますよ。