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結婚報告を無事に終え、親戚や会社の上司・同僚、友人などさまざまな関係性の方から結婚祝いをいただいた方も多いのではないでしょうか。
何かと物入りな新生活が始まるため、お祝いはとっても有り難い一方で、新郎新婦の頭を悩ませるのが「お返し」です。「親戚から5万円や10万円の結婚祝いをもらったけれど、お返しとしてどのくらいの金額を返せばいいの…?」「結婚祝いのお返しの金額の相場って結局いくらなのかわからない」などと正解がわからず、悩んでしまいますよね。
この記事では、結婚祝いのお返しの相場と、先輩カップルのアンケート結果を元に、実際の傾向を解説します。また、パターン別にお返しの金額をまとめた「早見表」や、結婚祝いのお返しに人気な商品の種類を「ランキング」として紹介します。
誰にいくらくらいのお返しを送れば良いのかさっと把握したい方や、金額だけでなくお返しする商品そのものに悩んでいる方におすすめです。
結婚祝いのお返し金額の相場はどのくらい?
結婚祝いのお返しの金額はいただいたお祝い金額の半分から3分の1が相場と言われています。
ANCIE WEDDINGの調査(【調査結果】 結婚内祝い(結婚祝いのお返し)における実態調査)によると、先輩カップル899名に「結婚祝いのお返しはどのくらいの金額だったか」を伺ったアンケート結果、結婚祝いに対して半額をお返しする「半返し」が4割、次いで3分の1をお返しした方が3割となりました。つまり、7割以上の方が半額か3分の1の金額を選んでいることがわかります。
お祝い金額に対して | 割合 |
半額(半返し) | 42.6% |
3分の1 | 34.2% |
4分の1 | 5.7% |
5分の1 | 6.2% |
その他 | 6.9% |
出典:ANCIE WEDDING調べ
結婚祝いを品物でもらった場合は正確な金額がわかりませんが、ネット検索するなどしておおよその金額を調べると良いでしょう。
【パターン別に解説】結婚祝いのお返し金額は相手によって違う!
さきほど、お返しの相場は半額から3分の1の金額とご紹介しました。ただし、厳密には、贈る相手やいただいたお祝いの金額によって異なります。そこで、このパートではパターンごとの相場をみていきましょう。
パターン | お返しの金額 |
親戚・上司 | 3分の1 |
友人・同僚 | 半返し |
部下・後輩 | 8割〜10割(同額) |
高額(5万円以上) | 3分の1 |
連名 | いただいたお祝いの金額を人数で割って、その金額を半返し |
両親、祖父母 | 一般的な相場は気にしないでいい |
兄弟姉妹 | 兄姉には3分の1、弟妹には半返し |
親戚や上司などの目上の人には3分の1、友人や同僚には半返し、部下や後輩には8割〜10割(同額)と言われています。それは「目上に薄く、目下に厚く」という考え方があるためです。
目上の人に対してのお返しが高額すぎると、かえって失礼にあたり、「お祝いを拒む」という意味を持ってしまう場合があるため、半分より少ない3分の1を返します。
一方で、目下の人にあたる部下や後輩に対しては、「先輩として相手の負担が少なくなるよう配慮すべき」という考え方にのっとって、8割〜10割(同額)のお返しを贈るのが一般的です。このように一概に「いくら返せばOK」とは言えず、相手によってお返しの割合は異なります。
そこで続いては、それぞれのパターンについて詳しく解説していきます。
親戚へお返しする場合
親戚の中でお祝いをくださるのは、大体目上の方である場合が多いでしょう。特に、おじやおばは、5万円以上の高額のお祝いを贈ってくれる傾向にあります。このような場合は、いただいた結婚祝いの金額の3分の1を返しましょう。
特に高額なお祝いには、ふたりの新生活を応援する気持ちが込められているため、ありがたくいただき、お祝いとは別に挨拶に伺うなどの形で感謝の気持ちを伝えるのがいいですよ。
ただし、親戚間でルールがある場合や、すでに他の親戚が結婚している場合、その際のお返しの金額が基準となっている場合があります。よって、一度両親や兄弟などに相談してからお返しを検討するのがおすすめです。
上司へお返しする場合
上司は目上の方にあたるため、半返しはかえって失礼にあたり、お返しは3分の1程度でよいとされています。もし身近に上司へ結婚祝いのお返しを贈っている同僚がいれば、その方に情報収集するのも一つの手です。
「お返しはいらないよ」と上司が言ってくださるケースもあると思いますが、こちらも同じく、まずは同僚に相談するのがよいでしょう。
部下・後輩へお返しする場合
部下や後輩は目下の人にあたるため、8割以上や同額をお返しするのがマナーとされています。ただ、いただいたお祝いと同じ額をお返ししてしまうと、お祝いの意味がありません。よって、8割程度を基準とするとよいでしょう。
相手との関係性にもよるため、あくまで目安として考えてくださいね。
友人・同僚へお返しする場合
友人や同僚は、個人からいただくケースと連名でいただくケースがあります。個人からいただいたケースは半返しでOKです。ただ、お相手に結婚祝いのお返しをいただいた前例があれば、それを基準とするのが無難です。なお、連名でいただいた場合は、次の「連名でお祝いをいただいた場合」を参考にしてくださいね。
連名でお祝いをいただいた場合
職場の方や友人から連名でお祝いをいただくケースもあるでしょう。お金を出しあってお祝いを贈ってくださっているので、こちらも一人ひとりにお返しをします。
いただいたお祝いの金額を人数で割り、その金額に対して半返しするのがマナーです。もし一人当たりの金額があまりに少なくなってしまった場合は、同額のお返しを用意するのもいいでしょう。
ちなみに「プチギフト」で検索すると、個包装で一つあたりの金額がリーズナブルな可愛いお菓子を簡単に探せます。よろしければ試してみてくださいね。
5万円や10万円などの高額のお祝いをいただいた場合
高額な結婚祝いをくださるのは親戚などの身内であることが多いです。
前述したように、これからの結婚生活を応援する意味も込めて、多めにお祝いをくださる場合もあります。高額であるがゆえに、恐縮してしまいますが、半返しすると新郎新婦の負担となってしまい、応援の意味がなくなってしまいます。よって、ありがたくいただき、お返しは3分の1ほどに留めましょう。
その分、感謝の気持ちはしっかりと伝える必要があります。できれば手土産を持って直接お礼を伝えたいところですが、難しければ電話や手紙でお礼をしましょう。メールやSNSで済ませないようにしてくださいね。
ただし、親戚間でのルールや、その地域ごとの慣習などがある場合もあります。そのため、一度両親や兄弟に相談したうえでお返しの準備をすすめるのがおすすめです。
両親・祖父母・兄弟へお返しする場合
親戚と同様、両親や祖父母も新たな門出への支援の気持ちを込めてお祝いを贈ってくれることが多いです。親戚よりも近しい関係性であることから、相場にこだわらず、食事会を開催したり、旅行を計画したりするなどの時間を共にするお返しを検討してみてはいかがでしょうか。
なお兄弟は、相手が年上であれば3分の1の金額を返し、年下であれば半返しをするのがよいでしょう。もし、お互いに結婚を控えているなどお祝いごとが続くようであれば、あらかじめお互いが了承した場合に限り、お祝いを贈り合うので済ますこともあります。
ただし、必ず事前に相談して、了承が得られた場合のみとしましょう。一時的とはいえ、お返しをしていない状況になり、相手が不快な思いをする恐れがあるためです。
「お返しは必要ない」と言われた場合
「お返しは必要ないよ」と言われた場合でも、それを真に受けてしまうと「常識知らず」と思われてしまう恐れもあります。よって、気持ち程度のお返しを用意するのが望ましいです。
冒頭でご紹介した先輩カップルたちのアンケート結果(【調査結果】 結婚内祝い(結婚祝いのお返し)における実態調査)においても、お返しを贈った先輩カップルは全体の9割を占めており、どのようなケースであってもお返しをしていることがわかります。
結婚祝いをいただいた人にお返しをしましたか?
ちなみに、お返しをしていない相手としては両親が最も多く、結婚式での記念品贈呈や食事会・旅行へ招待するなど、内祝いとは別の形で感謝の気持ちを伝えているケースが多いようでした。結婚して、両親に会う機会が減ってしまうため、物を贈るのではなく、一緒に過ごせる時間を贈ると喜ばれそうですね。
こんなときは結婚祝いのお返しは不要
以下の2つのケースはお返しが不要とされています。
- 結婚式に招待していて、ご祝儀以外にお祝いがない場合
- 会社の制度としていただいた場合
結婚式に招待している場合は、結婚式での飲食や引き出物がお返しとなります。例外として、結婚式のご祝儀とは別に結婚祝いをいただいた場合や、結婚式のご祝儀が相場よりも高かった場合は、お返しを贈るのがマナーです。
結婚式へ招待するゲストから結婚式の招待状を送る前に結婚祝いをいただいた場合は、お祝いの金額に応じてお返しを考えるとよいでしょう。
お返しを贈るタイミングは、お祝いをいただいてから1ヶ月以内が目安です。結婚式までひっぱってしまうと、相手はご祝儀としていくら包めばいいのかわからず、悩んでしまいます。
一方で、結婚式前に結婚祝いを贈ったことですでにお祝いをしたものと考え、相場よりご祝儀を少なく包む場合もあるので、心づもりをしておきましょう。
なお、会社の制度としてのお祝いは福利厚生の一環ですので、お返しは不要です。
お返しを送る時期はいつ?
結婚祝いは結婚式の1ヶ月〜1週間前にいただくのが一般的です。よって、結婚式後の1ヶ月以内にお返しを贈るのがマナーとされています。お返しは無事に結婚したことの報告も兼ねているため、あまり遅くならないように気をつけましょう。
1ヶ月〜1週間よりも前にお祝いをいただいた場合や、結婚式を挙げない場合は以下の通りです。
結婚祝いを早く頂いた場合
1ヶ月前〜1週間前よりも早いタイミングで結婚祝いをいただいた場合でも、お返しは結婚式後でOKです。ただし、お祝いをいただいてからすぐに電話や手紙などで連絡を取り、「感謝の気持ち」と「内祝いは結婚式後に贈ること」を伝えるようにしましょう。
結婚式をしない場合
この場合はなるべく早く贈るのが基本です。お祝いをいただいてから1ヶ月〜1ヶ月半以内を目安にお返しをしましょう。
お返しが遅くなった場合
お返しを贈るのが遅くなってしまった場合、「いまさら贈るくらいならやめておこう」という態度はおすすめしません。気づいた時点からできるだけ早く贈るようにしましょう。その際、お返しが遅れたお詫びの言葉を添えてお礼状も送ることをおすすめします。手書きでお礼状を書くとより誠意が伝わります。
また、事前に連絡を入れ、お詫びをし、遅くなったがお返しを贈ったことを伝える配慮もあるといいですね。
結婚祝いのお返しを贈るうえで守るべき3つのポイント
結婚祝いのお返しを贈るうえで気をつけるべきことは、金額以外にもあります。併せて確認していきましょう。
送料はお返しの金額に含めない
お返しを配送する場合、送料がかかることもあるでしょう。この場合、送料はお返しの金額に含みません。しかし、利用するサイトや送り先によっては、送料が高くなってしまう場合もあるかもしれませんね。
まとめ買いをすることで送料が無料になるサイトや、クーポンを使って送料分を差し引きできる場合もあるため、さまざまなサイトを見てみるのはいかがでしょうか。
縁起の悪いものは避ける
結婚はお祝いごとであるため、縁起が悪いものや弔事に用いられることの多いものは避けましょう。例えば、次のものがあります。
- 包丁などの刃物…「縁が切れる」ことを連想させるため
- 緑茶…弔事で多く用いられ、お祝いごとに相応しくないため
他にも、肌着や靴下などの「肌に直接身に着けるもの」は、相手の生活に立ち入るという意味になり、失礼に感じる方もいます。
よって、検討しているお返しは「縁起は悪くないか」などを確認したうえで贈るようにしましょう。
のし紙をかける
いただいた結婚祝いにのし紙がかかっていなくても、お返しにはのし紙をかけるのがマナーです。のし紙は目的に応じて適した種類が異なります。結婚祝いのお返しの場合は、以下のものを選びましょう。
- 表書き:内祝
- 水引:紅白10本結び切り
- 名入れ:新姓
結婚は「一生に一度きりのご縁」という意味を込め、固くほどけにくい「結び切り」を選びます。水引の本数は多いほど丁寧なので、一番本数の多い10本のものを使いましょう。
名入れは、苗字のみの記載が一般的です。もし夫婦の名前を入れる場合は新郎が右、新婦が左となるようにしましょう。また、結婚の報告も兼ねるため、新姓で贈るようにしてくださいね。
結婚祝いのお返しに人気な商品ランキング
結婚祝いのお返しの相場について解説してきましたが、もっとも大切なポイントであり、もっとも悩ましいのが「何を贈るか」です。
そこで、先輩カップルのアンケート結果(【調査結果】 結婚内祝い(結婚祝いのお返し)における実態調査)を参考に、どういった商品が人気なのかをご紹介します。アンケート全体の結果としては人気の上位は以下のような結果です。
- 1位:選べるギフト(カタログギフト)
- 2位:お菓子
- 3位:日用品
第1位の「選べるギフト(カタログギフト)」は受け取った相手が自分の好みに合わせて贈り物を選べるため、相手を問わず贈れることから長年に渡って高い人気を集めています。
第2位のお菓子については、地元の銘菓を選べば、出身地の紹介ができますし、老舗店のお菓子なら格式も感じられます。他にも、家族全員で楽しんでいただけたり、連名での結婚祝いのお返しに使ったりできるため、利用しやすいのも選ばれている理由でしょう。
第3位の日用品は、普段の生活で使えるため、実用的です。特に何枚あっても困らないとされているのが「タオル」です。少し高価で自分では買わないものが選ばれています。
また、品物を選ぶ際は以下のポイントを押さえておきましょう。
- 相手の好みや状況(家族構成)にあったもの
- 自分では買わないが、あると嬉しいもの
- 少し高価なため、手を出しにくいもの
贈った相手に喜ばれることが多いため、お返し選びに困ったら、上記のポイントに当てはまっているかを考えるとよいでしょう。
「1分で振り返る」この記事のまとめ
結婚祝いのお返しの金額は、相手やパターンによって異なります。また、お返しを贈るうえで押さえておくポイントは以下の通りです。
- 結婚祝いのお返しは、目上の人・高額な場合は3分の1、友人や同僚には半返し、目下の人には8割〜10割(同額)が目安。
- 親戚間は独自のルールがある場合があるため、あらかじめ確認しておく。
- 結婚祝いのお返しを渡すのは結婚式から1ヶ月以内。結婚式をしない場合はお祝いをいただいてから1ヶ月〜1ヶ月半以内。
- 縁起が悪いものや弔事などで使われるものはお返しの品として避ける。
- お返しの品を選ぶ際は、「相手の好みや状況(家族構成)」「自分では買わないが、あると嬉しい」「少し高価で手を出しにくい」の3つのポイントを押さえるとよい。
人生の一大イベントである結婚に対して祝福してもらえるだけでなく、お祝いまでいただけるのはとてもありがたいですよね。だからこそ、金額の相場やマナーを守って、失礼のないように感謝の気持ちをお返ししましょう。