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招待状が入った封筒は、受け取ったゲストが最初に目にする大切なもの。日頃の感謝を込めて、自分達で手書きをしてみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。でも「自分の字に自信がないから不安・・」「招待状の封筒の書き方のマナーをきちんと知らない・・」というお悩みも多いはず。
そこで、ゲストに失礼のないように美しく丁寧に仕上げるための書き方やマナー、手書き以外の封筒の作り方まで詳しくご紹介していきますよ。ぜひ、参考にしてみてくださいね!
【招待状の封筒の正しい書き方】準備編
招待状を書くために揃えておきたいものは、ペン、封筒、切手の3つです。普段使っているものとは違い、招待状に使う道具にもマナーがあります。ペン、封筒、切手それぞれ招待状にふさわしい種類がありますよ。1つずつ解説していきますので、参考にして用意してみてくださいね!
宛名を書く時は毛筆か筆ペン
お祝い事は「濃く太く」という縁起担ぎのため、宛名は毛筆か、濃墨・中文字・毛筆タイプの筆ペンで書くのがマナーとされています。反対に、細い字になってしまう万年筆やボールペンは避けましょう。手書きではなくパソコンで宛名を印刷するときも、毛筆のフォントを選びます。
字を書くのが苦手だけれど手書きにしたいという場合は「筆耕サービス」というプロにお願いできるサービスもありますよ。結婚式場経由でサービスをお願いできることが多いので、プランナーさんに相談してみると安心ですよ。
封筒の種類は洋封筒が一般的
封筒には和封筒と洋封筒の種類があります。縦が長い和封筒は書類や手紙を送る際に使われ、オフィスでの使用頻度も高いタイプです。
一般的に招待状に使われるのは横が長い洋封筒で、招待状や挨拶状、メッセージカードなどに使われます。縦書きと横書きと選べますが、どちらかに統一していくことが大切です。縦書きの場合はフタが右側にくるように記入しましょう。
切手は「慶事用切手」がよく使われる
お祝い事専用の慶事用切手が販売されているため、招待状の封筒には慶事用切手が良く使われます。慶事用切手には63円、84円、94円切手の3種類があり、郵便局や一部のコンビニで購入することが可能です。
また、切手の枚数が偶数になると割り切れてしまい、縁起が悪いといわれることがあるので、購入するときは数にも気にかけてみましょう。同封する出欠確認の返信ハガキにも慶事用切手を使うことが多いですよ。招待状の封筒に切手を貼る際は、重さを計ることも忘れないようにしましょう。
招待状の封筒に必ずしも慶事用切手を使うという決まりはありませんが、受け取ったゲストは嬉しく感じてくれるはずですので、ぜひ使用してみてくださいね。
【招待状の封筒の正しい書き方】宛名書き編
宛名は、縦書き、横書きどちらという決まりはなく、マナー違反になることもありません。全体的にバランス良く書くことや書き方のマナーを守っていれば、どちらでも大丈夫ですよ。ただ、縦書きの場合は切手は左上、横書きの場合は切手は右上など大切なこともありますので見逃さないようにしましょう。1つずつ詳しく説明していきますので参考にしてみてくださいね!
横書きの場合
招待状の封筒の宛名は横書きが一般的な書き方とされています。
数字は漢数字ではなく、アラビア数字で書きましょう。全体のバランスを取りながら読みやすく書くことが大切です。表面と裏面それぞれの書き方のポイントをご紹介していきます!
表面
横書きの場合、切手は右上に貼ります。一番上に郵便番号を書き、郵便番号の下に宛先の住所を書きますが、郵便番号と住所の先頭は揃えて書くようにしましょう。
2列目に入る場合は1文字分字下げする宛名は封筒の真ん中に大きく、太く書きます。宛名が住所よりも小さくなってしまわないように注意しましょう。
裏面
裏面の文面は封筒の下側に書いていきます。封筒のフタの部分に書かないように注意しましょう。差出人の住所と氏名を中央揃えで、左右バランスよくスペースを空けて書きます。
住所が別の場合は上から「新郎の住所・氏名」「新婦の住所・氏名」の順に、同居している場合は上から「新郎新婦の住所」「新郎の氏名」「新婦の氏名」の順に書きます。
また、新郎新婦の両親が主催となる場合は差出人の名前を両親にする書き方もあります。悩んだ際は、両家で話し合って決めてみてくださいね!
縦書きの場合
縦書きはあまり一般的ではない書き方ですが、マナー違反ではありません。封筒の向きに注意する必要がありますので、事前にチェックしておきましょう。また、右利きの人は文字が乾いていないうちに書き進めると、自分の手で文字がこすれてしまうことがあるため注意も必要ですよ。
表面
縦書きの場合は、切手は左上に貼ります。郵便番号は右上に横書きで書き、郵便マークは不要です。横書きと同様に、宛名は封筒の中央に大きく、太めに書きましょう。
住所は右端に書き、2列目に入るときには1文字分字下げすると美しく仕上がります。番地や部屋番号は漢数字で書くことに統一しましょう。
裏面
フタの位置は右側にくるように書くことがポイント。フタが左側にくるように書いてしまうと、「めでたくないこと」を表すことになってしまうためです。左側に差出人を書き、住所を書くとき2列目に入る場合は1文字分字下げします。新郎新婦の名前は横並びに書きましょう。
縦書きの場合は上をそろえると美しく見えるので、全体のバランスをチェックしながら書くことが大切ですよ。
横書き・縦書きに共通するマナー
横書き・縦書きともに共通するマナーを覚えておくのも大切です。例えば、差出人の住所の文字数が多いとバランスが悪くなって、読みづらくなってしまう場合もありますよね。そのような場合は、郵便番号や建物名は省いてしまっても構いません。
差出人は、すでに入籍している場合でも旧姓で書くか、連名の場合は旧姓を添えた方が良いでしょう。新しい苗字のみの場合、受け取ったゲストが少し戸惑ってしまうかもしれません。
住所は名前よりも小さめの文字で書きます。住所が2列になる場合は、2列目は1列目よりもより小さめの文字で書くと美しく見えますよ。
【招待状の封筒の正しい書き方】差出人の名義編
昔は結婚を「家と家の結びつき」と捉える人が多かったため、招待状の差出人は親名義にすることが一般的でした。最近では新郎新婦名義が多い傾向にあります。親の顔を立てたい場合や、親や費用を多く出す場合などは、親と本人の連名にするケースもあります。心配な場合は、後からトラブルに発展してしまわないためにも、両家の親と相談して差出人の名義を決めましょう。
差出人が本人・両親どちらかによっては招待状の本文も変わるため、本文を書く前に両家の親に確認するのがおすすめです。差出人の名義に親を入れた場合は、複数の住所を載せることになるため、ゲストが「返信用はがき」をどこに送ればいいのか迷わないように配慮することも大切です。
【招待状の封筒の正しい書き方】敬称の使い分け編
夫婦をご招待する場合や目上の方、子供がいる場合など送る相手によって悩んでしまうのが敬称ですよね。相手によって使い分けるポイントを知っておけば、失礼のないように配慮ができますよ。マナーを守るための書き方もあるので、パターンに分けて1つずつご紹介していきます。
夫婦を招待する場合
夫婦を招待する場合の宛名は次のように夫婦連名で「名前+様」で記載します。
山田 一郎 様
花子 様
ゲストの奥様と面識がないときには、夫の名前に添えて「御奥様」「奥様」「令夫人」などと書きます。
山田 一郎 様
令夫人
夫婦は下の名前の終わりの位置をそろえて、美しく見せるようにしましょう。
一家を招待する場合
結婚式の招待状を夫婦・家族で招待する場合、基本的に1家族につき1部渡すことになります。そのため、家族全員を招待する場合は、家族全員の名前を連名で書きます。夫婦のとき同様に下の名前の終わりの位置を揃えて書くようにしましょう。連名で書く場合は書き方が難しいと思うので、全体のバランスを確認しながら美しく記載されるようにしましょう。
子どものゲストを招待する場合
子どものゲストがいる家族を招待する場合は、小学生以下は「ちゃん」「くん」、中学生以上は「◯◯様」と書きます。「様」の場合は名前の終わりの位置を揃えますが、「ちゃん」「くん」の場合は様より長くなっていても問題ありません。子供の年齢によっての敬称に必ずしも決まりがあるわけではないので、相手の家族との関係性で臨機応変に配慮してみましょう。
大人数の家族を招待する場合
4名以上の家族を招待する場合は全員の名前を記入しても構いませんが、あまりに文字が多いとバランスも難しいうえ読みづらくなってしまいますよね。そこで、夫婦の名前を連名で書いた上で、下に「ご家族様」と書くのが読みやすく美しく見える書き方です。
「様」の位置は夫婦の名前につけた「様」の位置と揃えるようにしましょう。全体的に見やすいバランスを意識しながら書いていきましょう。
会社宛ての場合
会社の上司、取引先の会社への招待状を会社へ郵送する場合は、「会社名・相手の肩書き」を名前の横に添えるように書きます。
縦書きの場合は名前の右隣に小さめに、横書きの場合は左側に小さめに書きます。横書きの場合「会社名・相手の肩書き」が長くなってしまうときは2行に分けて構いません。株式会社・有限会社などは(株)(有)と省略せずに正式名称で書きましょう。
会社名はもちろん肩書きも間違えてしまうと失礼にあたってしまいますので、十分に確認するようにしましょう。
恩師や先生などに宛てる場合
お世話になった恩師や先生などに送る場合は、敬称は「様」ではなく「先生」「教授」などにします。勤務先の学校や勤務先に送る場合は、勤務先と名前を書くようにしましょう。現在の肩書きを間違えないように注意しましょう。
◯◯高等学校 校長
△△△△ 様
最近は統一して「様」にするときもありますので、相手との間柄を考えて決めるのもおすすめですよ。
招待状を手渡しする場合
同じ職場の上司や、目上の方に手渡しすると丁寧さが感じられて印象が良いでしょう。頻繁に会う親しい友人にも手渡しをしたら喜んでもらえそうですよね。 手渡しの場合は相手の住所は書かず、名前のみを書けば大丈夫です。
住所が書いてあるのに手渡しをすると「郵送するつもりだったものを、会ったついでに渡された」と失礼に思われることがあるので注意が必要です。
【招待状の封筒の正しい書き方】注意ポイント編
招待状の封筒を書くときに気をつけたいポイントがあります。特に注意が必要なポイントを大きく5つに分けて説明していきますよ。事前に知っておけば、実際に書くときに書きやすくなるはずですよ。ぜひ参考にしてみてくださいね!
かすれないように濃い黒で書く
封筒の文字は基本的に毛筆、筆ペンで書くのが好ましいですが、墨がかすれないように注意しなければいけません。先に説明したように「濃く、太く」が縁起がいいとされているため、墨の色がかすれていたり薄かったりすると縁起が悪くなってしまいます。実際に書く際にはインクのチェックなど忘れないようにしましょう。
郵便番号マーク「〒」は不要
招待状の封筒には郵便番号マーク「〒」は書かずに郵便番号だけを書きます。封筒に書く欄があれば郵便番号はそこに書き、郵便番号を書く欄がない場合は右上に書くことになります。
封筒のデザインによって異なるので、より綺麗に見せたい場合は書きやすい封筒のデザインで選ぶのも良いかもしれません。縦書きの封筒の場合でも、郵便番号だけは横書きで書くことでバランスよく美しく見えますよ。
宛先の住所が長い時は都道府県を省略
宛先の住所が長い時は都道府県を省略して、「市」や「区」からはじめても問題はありません。特に、夫婦連名・大人数の家族を招待する場合は文字数が増えてしまうので、省略した方が全体的にスッキリとした印象になりそうですよね。
特に決まりがあるわけではないので、全体のバランスを考えて、正式に書くか省略するか決めるのがおすすめですよ。
宛名・相手の肩書きを間違えないように注意
宛名・相手の名前や肩書きを間違えて書くのは大変失礼な行為になってしまいますので注意しましょう。間違いに気付いたゲストも「指摘していいのかな」と余計な気を遣うことになってしまいます。
親しい友人であれば、LINEやメールなどで改めて確認しても大丈夫でしょう。丁寧な聞き方をすれば確認は失礼にはならないはず。実際に間違えることは避けるように入念なチェックを忘れないようにしましょう。
招待状と宛名の書き方はそろえる
封筒は横書き・縦書きどちらでも構いませんが、封筒が横書きなら招待状も横書き、という風に招待状と宛名は縦書きと横書きを揃えるようにしましょう。片方だけが横書き、縦書きとなっていたら読みづらいうえにアンバランスに感じてしまいますよね。文面を統一することはマナーでもあり、統一感を出してバランスをよくするためにも大切です。
字が苦手な人のための手書き以外の方法&裏技
手書きでの書き方をご紹介してきましたが、「どうしても自分で書くのは自信がない・・」という方も多いはず。手書きの文字に自信がない方は印刷か業者に依頼する方法があります。
また、手書きをするときの裏技もご紹介しますので、手書きを諦めかけていた方にも嬉しい情報があるかもしれません!ぜひ参考にしてみてくださいね!
方法1.印刷する
パソコンでデータを作り、自分で印刷する方法があります。手書き風の書体を選ぶこともでき、手書きよりも時間がかからず、宛名作成ができるのでおすすめです。
印刷で作成する場合、手書きに比べるとあたたかみがないという意見もあるのでサンプルをチェックして判断してみましょう。
おすすめの招待状テンプレートサイトには、以下のようなサイトがあります。
サイトによってデザインのラインナップが異なり、シンプルからエレガント、海外風のデザインまでたくさんありますよ。自分の好みのデザインが見つかるかもしれませんので、ぜひチェックしてみてくださいね!
方法2.筆耕サービス業者に依頼する
専門の業者が宛名を手書きしてくれる筆耕サービスもあります。業者依頼は手書きのあたたかみを美しい文字で伝えてくれるので、自分たちでは難しいけれど手書きにしたい場合におすすめ。相場は1枚100〜200円と少し予算が高くなってしまうので、事前に確認が必要です。
手書きで作成する場合やサイトのテンプレートを利用する場合は、自分たちで手間をかける必要がありますが、業者に頼めば封筒の準備だけでいいので手間や時間をかけたくない、という方にもおすすめの方法ですよ!
このように印刷サービスや筆耕サービスを利用することで、封筒の宛名を美しい文字で書くことができます。一方、どうしても自分の手で手書きしたいという方は、続いてご紹介する裏技はいかがでしょうか?
裏技1.見本を透かしてなぞる
美しい手書きをする際の裏技として、見本を透かしてなぞる方法がありますので、必要な物と手順をご紹介しますよ!
- 小さなLEDライトとB5サイズの透明なファイル収納ボックスを準備します(100均などで入手可能)
- 封筒に合わせてゲストの宛名などを印刷した紙を用意します
- ファイル収納ボックスに電源を入れたLEDライト、ゲストの宛名などを印刷した紙の順番に置きます
- クリアボックスの上に招待状を置いて、LEDライトで浮き上がった文字を筆ペンでなぞって書きます
以上の手順で書くと、手書きでもきれいに書けますよ。手書きの裏技としておすすめの方法なので、気になる方は試してみてくださいね!
裏技2.iPadなどのタブレットで見本を透かしてなぞる
続いてご紹介するもう1つの裏技は、iPadなどのタブレットを使う方法です。
- タブレット端末に、封筒のサイズに合わせた宛名などを入力して表示します
- 封筒をタブレット端末に載せてマスキングテープで固定します
- 透かして浮かび上がった文字を上から筆ペンでなぞります
この方法での注意点は、タブレット端末に手が触れると画面が切り替わってしまうため、「自動回転」「タッチパネル機能」をそれぞれオフにしてからなぞることです。タブレットを持っている方なら、簡単に取り入れられる方法ですよね!ぜひ試してみてくださいね!
まとめ
招待状の封筒はゲストが一番最初に目にする大切なもの。気持ちよく受け取ってもらうために、失礼のないようにしたいですよね。様々なゲストのパターンとともに、具体的な書き方やポイントをご紹介してきました。
封筒を書く際のマナーや注意点も解説してきたので、手書きに挑戦したい方にお役に立つのではないかと思います。ぜひ、この記事を参考に素敵な封筒作りをしてみてくださいね!