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アットホームな雰囲気で執り行う家族婚や少人数婚をするカップルが増えています。身近な人だけの結婚式なので、「引き出物などの習慣は他人行儀なのでは?」と対応に悩む方もいらっしゃるようです。
実は、家族婚や少人数婚でも基本的に引き出物は必要なんです。この記事では、家族婚や少人数婚での親族への引き出物について、マナーや選び方を中心に詳しく解説します。
新郎新婦のこんな悩みを解決しますので、最後まで必見です!
- 家族婚などで親族への引き出物は必要?
- 両親や兄弟姉妹には渡す?オンライン参列者は?
- 引き出物の相場が知りたい!
- 高額のご祝儀をもらったらどうすればいい?
- 喜ばれる引き出物選びのポイントは?
家族婚も引き出物を用意しよう!会費制や挙式のみなら不要
まずは、引き出物が必要なケースと不要なケースについて判断の基準を解説します。なお、親族への引き出物は地域や親族間のしきたりがある場合もあります。トラブルを避けるためにも、事前に一度両親に相談するのがおすすめです。
ポイントはご祝儀!引き出物が必要なケース・不要なケース
家族婚・少人数婚のスタイルは、挙式+披露宴、挙式のみ、食事会のみなど様々です。でも引き出物を用意するかの判断基準は、形式や人数ではなくシンプルに「ご祝儀の有無」です。
引き出物が必要なケース | ご祝儀をいただく結婚式・ご祝儀制の披露宴や食事会 |
引き出物が不要なケース | ご祝儀をいただかない結婚式 ・会費制の披露宴・食事会 ・挙式のみ |
参列者からご祝儀をいただくのであれば、引き出物の用意をしましょう。引き出物不要のケースも、手土産やプチギフトがあると感謝の気持ちが伝わりやすいですよ。
こんなときどうする?会費制なのにご祝儀をもらった!
ご祝儀制の結婚式では、あらかじめゲストにお渡しする引き出物を用意する必要があることがわかりました。しかし、結婚式ではこんなケースも想定できます。どのように対応すれば良いでしょうか?
- 「会費制なのにご祝儀をいただいてしまった!」
- 「招待していない方からお祝いをいただいた…どうしよう」
想定していなかったご祝儀やお祝いには、後日「内祝い」という形でお返しをしましょう。いただいた金額の3分の1もしくは2分の1くらいが内祝いの相場です。結婚式に招待していない人へのお返しは、当日の様子がわかる写真を添えると喜ばれることもありますよ。
両親や兄弟姉妹にも引き出物を渡す?状況によって判断しよう
身内である両親や兄弟姉妹に引き出物は必要でしょうか?両親や兄弟姉妹への引き出物は、状況によって判断が必要なので、ここで考え方を整理してみましょう。夫婦や一家の単位でゲストを招待した場合や、オンライン参列者への引き出物についてもマナーを確認しましょう!
両親は「式の主催者」や「資金援助の有無」で判断
両親への引き出物については、両親が「主催者側」「ゲスト側」どちらなのか考える必要があります。
引き出物が不要(=主催者側) | 例 ・式の主催者を両親の名前にする ・結婚式の資金援助を受けている |
引き出物が必要(=ゲスト側) | 例 ・主催者が新郎新婦 ・結婚式の資金は全て新郎新婦が出している |
両親には引き出物を渡さないケースも多いですが、その場合、式の最後に両親へ記念品を贈呈するのが人気の演出です。
未婚の兄弟姉妹には引き出物は不要
兄弟姉妹については、同一世帯なのかどうかが基準となります。
引き出物が不要(=同一世帯) | ・未婚の兄弟姉妹 |
引き出物が必要(=別世帯) | ・結婚している兄弟姉妹 →ゲストとして招待状を送る |
もし未婚の兄弟姉妹からご祝儀をもらった場合は、後日プレゼントなどでお返しをするのが良いでしょう。末永い付き合いになりますので、親しき仲にも礼儀ありです。
両親や兄弟へ引き出物を用意するかどうかの判断基準をご紹介しました。しかし、厳密にはこういう相手には引き出物を贈ってはいけないといった厳格なマナーが存在するわけではありません。ご家族との関係性や状況、新郎新婦お二人の気持に応じて、引き出物を送る相手や品物を柔軟に選んでいただいてOKです。
引き出物は招待状一通につきひとつ!オンライン参列者は?
親族は、ご夫婦や一家の単位で招待する場合も多いでしょう。この場合、引き出物は、招待状一通につき一つと考えます。例えば二世帯で同居している状況で、別々に招待状を送った場合は招待状単位で引き出物を用意することになります。(例:祖母とおじ家族が同居していて、祖母・おじ家族それぞれに招待状を送るケース)
また、遠方で出席が難しい親族などがオンライン参列するケースも近年増えています。オンライン参列のゲストには、引き出物は不要です。もしお祝いをいただいたら、内祝いという形でお返ししましょう。
引き出物の相場は?金額の目安や高額ご祝儀への対応
引き出物の金額はどのように考えたら良いでしょうか?特に家族婚では年配のゲストも多く、マナーを重視する方も多い可能性があります。一般的な考え方をきっちり押さえて対応しましょう!
ここでは、引き出物の金額の相場や考え方を解説します。
お料理と引き出物をあわせてご祝儀の半額ほどが定番
ご祝儀とおもてなしの金額について、当日のお料理と引き出物の代金を足してご祝儀の半額になるくらいと考えるのが一般的です。
〈ご祝儀と引き出物の相場〉
- ご祝儀3万円:4千円〜6千円
- ご祝儀5万円:6千円〜8千円
※親族への引き出物は、1人あたり1万円前後というデータもあります。これは、親族は多めにご祝儀を包んでくれる傾向にあるためと考えられます。
長い付き合いになる親族とは良い関係を保っておくことが大切です。もし迷ったら、一般的な相場よりも少し上質なものを選んでおくという考え方もあります。
親族から10万円などの高額ご祝儀をいただいた場合
年配の親族などから高額のご祝儀をいただくケースもあります。10万円などの高額ご祝儀には、基本的に1万-2万程度の引き出物が相場です。半額を返そうとすると新郎新婦の負担が大きすぎるため、高額のご祝儀には必ずしも「半額」を徹底する必要はありません。
家族婚で引き出物を選ぶときのマナー・考え方
ここからは、家族婚などで親族への引き出物を選ぶときのポイントを確認していきましょう!年配ゲストの中には、マナーやしきたりを重んじる人もいるので要注意です。「品数」「品物」「価格」「贈るか贈らないか」など、心配な場合はあらかじめ両親に相談すると安心です。
式場で依頼・持ち込み・宅配、実は形式もいろいろ
引き出物には、「式場で依頼」「持ち込み」「宅配」など準備の方法がいくつかあります。
〈式場で依頼〉
披露宴をする式場で手配する方法です。他の準備と並行してプランナーさんと打ち合わせできるので効率的・安心感がある一方、選べる品目が少なかったり割高になる可能性もあります。
〈持ち込み〉
外部業者で手配し、式場に搬入して当日会場にセットしてもらう方法です。幅広い選択肢から選べるので、ゲストの好みに合うものやオリジナリティのある品物が見つかることが多いです。自分でスケジュールやマナーを確認して準備する必要がある点と、式場によっては持ち込み料がかかる点に注意が必要です。
〈宅配〉
宅配に対応している引き出物業者を利用して、ゲストの自宅に品物を発送する方法です。ゲストの荷物を減らす効果があり、特に年配のゲストや子連れのゲストに喜ばれます。ただし、年配ゲストには慣れない形式なので戸惑う可能性も。当日、引き出物は配送する旨をアナウンスする必要があります。
宅配形式は、ゲストの自宅に直接配送されるので、式場が引き出物に対して設定している「持ち込み料」がかからない場合がほとんどです。ゲストの配送先を登録し、贈りたい商品を選べば注文は完了!多くの業者で、ゲストごとに贈る商品を変える「贈り分け」にも対応しています。
引き出物の内容は?品数や構成のマナー
引き出物は、「メイン(記念品)」「引き菓子」「縁起物(またはプラスワンアイテム)」の3品構成が一般的なパターンです。
〈メイン(記念品)〉
メインの引き出物の相場は、ご祝儀3万円で3,000円程度、ご祝儀5万円で5,000円程度の品物を選ぶイメージです。ゲストが喜ぶ実用的なものを選ぶカップルが多く、最近では約9割がカタログギフトを選んでいるという調査結果もあります。
他には、食器やタオルといった生活用品を選ぶケースが多く、ブランド物など自分用にはなかなか買わないものだと喜ばれるでしょう。
〈引き菓子〉
ゲストの家族にも「幸せのお裾分け」という意味がある引き菓子。相場は、1,000円程度とイメージするとバランスが良いでしょう。引き菓子の種類は様々ですが、バームクーヘンやケーキ類・クッキーなど好き嫌いが分かれにくい洋菓子を選ぶことが多いようです。
〈縁起物(またはプラスワンアイテム)〉
結婚式では、「別れ」を連想させるため割り切れる数字が避けられます。そのため、引き出物も「縁起物」を追加して3品にするという考えが浸透しました。縁起物の相場は、1,000円程度です。縁起物と言うだけあって、夫婦円満の意味がある鰹節や、鯛茶漬けなど古くから日本で縁起が良いとされているものを選ぶケースが多いです。
最近では、縁起物の代わりにゲストが喜びそうな雑貨などを贈るプラスワンアイテムを選択するカップルも増えています。
のしや包装のマナーはある?
引き出物には「のし」をつけるのが一般的とされ、メインの記念品と引き菓子につけることが多いです。引き出物の包装やのしの選び方も確認しておきましょう!
- 内のし:包装紙の内側にのしを掛ける方法。のしが汚れにくいメリットがある
- 外のし:包装紙で包んだ上にのしを掛ける方法。表書きが一目でわかる
- 何度も結び直せる「蝶結び」は、人生で一度が望ましい結婚のお祝いには適さない
- 水引の色は、紅白が一般的
- 水引の上のスペースには、結婚式のお祝いなので「寿」
- 下のスペースには、「両家の姓」を並べて表記。右に新郎の姓、左に新婦の旧姓
家族婚で人気の引き出物!ゲスト別おすすめ品を紹介
ゲストひとりひとりのことを考えて引き出物をチョイスできるのが家族婚・少人数婚の良いところ。せっかくなら喜んでもらえる引き出物を考えてみませんか?
ここからは、ゲストの特徴別におすすめのギフトを紹介します。卒花さんが選んだおしゃれな引き出物もチェックして、ぜひ参考にしてみてくださいね。
年配の方に贈るおすすめギフト
まずは、60代前後〜のゲストに贈る人気ギフトをチェックしていきましょう。
〈メイン:カタログギフト〉
年配のゲストには、百貨店やグルメ系など高級感のあるカタログギフトがおすすめです。グルメ系カタログギフトにはお肉やお酒に特化したものもあるので、ゲストの好みに合わせたものを選ぶとさらに喜ばれるでしょう。
参考商品:dancyuカタログギフト
〈メイン:高級タオル〉
カタログギフト以外では実用性のある生活用品が人気で、特にタオルは毎日使う消耗品なので歓迎されるようです。自分ではなかなか買わないブランド品を選ぶと喜ばれるでしょう。「今治タオル」は引き出物としても人気のブランドで、デザイン・サイズも多様なので選びやすいですよ。
参考商品:ギフトリアン
〈引き菓子・縁起物:和菓子〉
昔ながらの高級和菓子は、自分ではなかなか買わないのでもらうと嬉しいものですね。例えば、老舗和菓子店・萬年堂の「御目出糖(おめでとう)」は、名前からしてお祝いにぴったりのお菓子です。もっちりとした食感が特徴で、お茶ともよく合います。
また、しきたりや風習を気にする方もいるので、年配ゲストには「縁起物」まで3品入れるのが無難です。縁起物は、鰹節や鯛茶漬けなど手軽に料理に使えたり、簡単に食べられるものがおすすめです。
夫婦や子どもがいる世帯に贈るおすすめギフト
続いて、ご夫婦や、子どもがいる家族向けのおすすめギフトをチェックしていきましょう。なお、夫婦や世帯だと、単身者より多くご祝儀を包んでくれる(夫婦なら5万など)ことが多いです。招待状1通につき引き出物は1つですが、予想されるご祝儀の金額に合わせて、単身のゲストより少し価格帯の高い引き出物(1.5倍程度)の価格を用意するのが基本です。
〈メイン:カタログギフト〉
夫婦や子どもがいる世帯におすすめなのは、セレクトショップ系のカタログギフトです。おしゃれで実用的な商品が揃っているので、喜ばれることが多いでしょう。
参考商品:antina
〈メイン:洗剤、ボディケアグッズなどの消耗品〉
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カタログギフト以外では、オーガニックなど品質にこだわった洗剤やボディケアグッズといった、実用的な消耗品が人気です。ゲストのライフスタイルや好みを把握してチョイスすると、さらに喜んでもらえるでしょう。
引き出物の定番・食器類ですが、ブランド品は一定の人気があるものの、「好みや生活様式に合わないともらって困る」という声もよく聞きます。ゲストの趣味をよくわかっている場合には、選択肢に入れても良さそうです。
〈引き菓子・縁起物:話題の洋菓子〉
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家族がいるゲストなら、ホールのお菓子も問題なく食べ切れるでしょう。そのため、引き菓子の選択肢は豊富です。有名店のお菓子や、見た目が美しいお菓子は、特別感があって喜ばれます。
例えば、バウムクーヘンの有名店・ホレンディッシェ・カカオシュトゥーベの「マルガレーテンクーヘン」は、とても可愛い見た目でキッズも大人もほっこりするはず。縁起物は、無添加の出汁パックやスープセットなど実用的なアイテムを選ぶと良いでしょう。
独身男性・女性に贈るおすすめギフト
最後に、単身者向けのおすすめギフトもチェックしていきましょう。
〈メイン:カタログギフト〉
単身ゲストにおすすめなのは、おしゃれなセレクトショップ系や体験系のカタログギフトです。有名カフェで食事ができるチケットや、リラクゼーション体験ができるギフトなど、ゲストの好みに合わせてセレクトするとより喜ばれるでしょう。
〈メイン:名入れのブランドアイテム〉
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カタログギフト以外では、ゲストの名前を刻印した有名ブランドアイテムなども人気があります。例えば、名入れができる「ナカタハンガー」は、高級感があって男女共に喜ばれるギフトです。女性には、名入れしたブラシやコスメもおすすめです。
〈引き菓子・縁起物:小分けのお菓子〉
単身ゲストには、ひとりでも少しづつ楽しめる小分けのお菓子がおすすめです。例えばnoix de beurreのフィナンシェなど、個包装になっている焼き菓子は日持ちもするので喜ばれますよ。
単身ゲスト・特に男性の場合、自炊をする機会が少なく縁起物を持て余してしまうケースも多いようです。若い世代なら縁起物という風習にこだわる方も少ないので、「プラスワンアイテム」として1,000円程度でゲストが喜びそうなアイテムを贈る新郎新婦も増えています。
参考商品:https://www.noix-de-beurre.com/item/gift/finamade.html
まとめ
今回は家族婚・少人数婚で親族に引き出物を用意する場合のマナーや選び方についてお話しました。最後にこの記事のポイントを振り返っておきましょう。
- ご祝儀をいただく結婚式なら引き出物を用意しよう
- 両親・兄弟姉妹への引き出物の有無は、状況によって判断
- 料理と合わせてご祝儀の半額くらいが引き出物の相場
- 引き出物の品数や品目にはマナーがある
- ゲストの年齢層や家族の有無、好みを把握して、喜ばれるギフトを選ぼう!
参列してくれた感謝の気持ちを贈る引き出物は、ゲストがもらって嬉しいアイテムを選びたいですね。この記事が少しでも参考になれば幸いです。